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日経平均2万9000円台回復は罠。中国の想定外「利下げ」がチャイナショックの呼び水に=角野實

なぜ日本株が買われる?株式市場の焦点

上記で示した中国金利の状態もひどいのですが、株式市場、香港、上海の状態もひどい状態です。世界全体の状況をみていきます。

アメリカ

アメリカ

ユーロ

ユーロ

中国

中国

日本

日本

明確に回復をしているのは日本だけですので、日本株が買われています。アメリカは2期連続マイナスですが、前期よりは回復しています。ユーロは横並びですが、今後インフレの影響が出てきます(天然ガスが再度、高値圏内です)。中国は悪くなったばかりです。

言えることは、買えるのは日本だけ。しかも円高になってきましたので、外国人は安心して買える状況になっています。

日本株の上昇は「フェイク」?

中国株は、今回の利下げという緩和によって、資金調達がしやすくなり、そして輸出も回復することになるでしょう。しかし、これは、悪いから緩和を行ったのであり、今後、その効果は数字を見ることによってしか確認ができません。

日本株はおそらく、中国が待望の緩和を行ったということから、中国経済に大きな影響を受ける日本が続伸とは言い難い状態にあると考えるのが妥当でしょう。すなわち、中国株が上伸してこないと、また日本株は売られることになるでしょう。

つまり、日本株の上昇などは「フェイク」の可能性の方が高いのです。

「緩和を行えば買い」というのがここ最近のトレンドですが、今回の中国の緩和は対策が十分なのか否かの問題です。

十分だとマーケットが判断すれば、中国株は続伸するでしょうが、しなかった場合、「日経はひどいことになるよ」ということです。

Next: 中国の利下げをどう見るか?中期的には中国株は「買い」だが…

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