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バフェットに憧れた孫正義さん、ど素人投資で3.2兆円大赤字へ。天才と凡人の投資姿勢に5つの差=栫井駿介

「他の人々が貪欲であるときには慎重に、他の人々が恐れているときには貪欲に」

実際にバフェットは投資会社の会計基準に文句を言っています。

私たちが投資している企業は、こうやって何も変わっていないのに株価が上がった下がったからといって、これだけ目先の業績が赤字になってしまう。あるいは黒字も同じようなことなんですけれども、黒字とか赤字に大きく振れてしまうのは、会計基準がおかしいとすらマニュアルレポートで断言しているのです。

それ程バフェットは、この企業とか価値というところに自信を持って投資をしているということが言えるわけです。

そして、ここがキーポイントです。他の人々が貪欲であるときには慎重に、他の人々が恐れているときには貪欲にと言っています。

これが投資においての最も重要なことだと私は思っています。人々が絶好調だっていうときには、むしろ一番リスクが高いときで、孫社長のように高いバリュエーションの株を掴んでしまいます。多くの初心者がそうなりがちなんですが、高い時に掴んでしまって、あとは損失を待つのみということがあります。一方で、賢い投資家は、株価が下がって人が投資して上がらないときに、どんどん投資をするというような動きに出るわけです。実際に今バークシャーでは、3ヶ月で何兆円単位もの投資を行っているわけです。

片やソフトバンクはもう株価が高いときに投資をし終わって、今は現金もなく、こんなときに投資をしない。むしろ、ソフトバンクはいま投資を控えるとき(だと考えているのです)。

しかも、投資グループ、投資する能力の持っている人たちを、せっかく集めたのにもう今リストラしてしまうということになっているわけです。

こうなると、次、本当に投資したい投資先が現れたときにも、それを選別する人がいませんから、投資できるの?っていう話になってしまいます。

これが大きな二者の違いということになってきます。
 

素人運用と「バフェット式」5つの違い

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素人運用とバフェット式との違いということで、まとめさせていただきます。

<1. 買い時>

素人運用では、いつ買い時かというと、上がっているときに買ってしまうわけです。しかしバフェット式の運用では、逆に下がっているとき、人々が恐れているときにこそ、買うべきだということです。それは価値に対して株価が下がって、よりリスクが低く有利になっているから、と言うことができるわけです。

<2. 下落時>

株価が下落したときにどう感じるかというと、素人の運用ではもう落胆して投資はしないよというようなことになってしまいます。しかし、バフェット式運用では、むしろ嬉しいわけです。いよいよ買い時だということで、動き出すわけです。

<3. 見る物>

何を見ていたらその違いが生まれるのかというと、この素人運用ではただ株価が上下するのを、一喜一憂しているわけです。一方、バフェット式では、価値・事業・企業というところを見ていますから、これが価値というのは株価が変わったからといって、そう変わるわけではないのです。
企業が1日2日で変わるようなことはないわけなのです。だから、その価値がしっかりしているかということを常に見ながら、投資を行っている。株価が下がったところで何ら慌てる必要はないということになってきます。

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