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スイパラ「原神」コラボで特典だけ持ち帰る“大量食べ残し”発生か。フードロスを招くコラボカフェ特有のシステムを放置する店の怠慢を問う声も

人気アニメやゲームなどとのコラボカフェ企画でも知られるデザートバイキングチェーン「スイーツパラダイス(スイパラ)」において、注文した料理などをほとんど食べずにキャラグッズだけを持ち帰るという事案が発生していると、SNS上で大いに取沙汰されているようだ。

渦中のツイートを見てみると、テーブル一杯にケーキや焼き魚やおでんといった料理、さらにドリンクのコップが並んでいるものの、これから食事を楽しむというわけではなく、客はグッズだけを抜き取って帰った後だということ。

テーブルは2人掛けのようだが、2人で来た割には料理を頼みすぎな感もあるだけに、これはもう最初からお残しする気満々で注文したものと推測され、ツイートにもあるように店員もかなりの困り顔だったようである。

皿やグラスも片づけない悪質な客との指摘も

ツイートの記載や写真から推測されるに、このような事態は中国発の大人気オンラインゲーム「原神」とのコラボカフェ企画として、今月28日からスイパラ10店舗で始まった「原神×SWEETS PARADISE -櫻舞万雷-」にて起こった模様だ。

スイパラのサイトをみると、原神に登場するキャラのイメージや作中の世界観に沿った料理やドリンクが、コラボメニューとして数種類用意されているようだが、それらを1品注文するごとに、キャラクターのイラストが載ったペーパーランチョンマットやコースターがもらえるとのこと。

ただそれらの特典は、コラボフードやデザートの注文でもらえる「等身キャラコースター」がランダム配布で全16種類、さらにコラボドリンクの注文でもらえる「ちびキャラコースター」も同じくランダム配布で17種類と数多く、特典グッズのフルコンプリートは金銭的にも胃袋的にもかなり高いハードルとなっている。

それだけに、グッズ目当てでたくさん注文したものの食べきれず……というのなら、まだ百歩譲って理解はできるところだが、今回の件はほとんど手を付けずに立ち去っているとあって、「絶句」「食べ残しの罰金は必要」といった否定的な反応が多数。さらにスイパラでは、食べた後の皿やグラスはセルフで片づけるルールだといった声もあり、そういった面でも悪質な客であるとの声もあがっているようだ。

大量のフードロスを招くコラボカフェ特有のシステム

1980年代にも「ビックリマンチョコ」のおまけシールが子どもの間で大人気となった反面で、お菓子が大量に捨てられてしまうといった現象が多発し、当時の社会問題にもなったが、いわばそれと同じような事態が今の令和の世に、しかも世界的にフードロス削減が叫ばれているなかで起こるというのも、何とも嘆かわしい話。

SNS上の反応を見る限りでは、今回取沙汰されているような酷い食べ残しは、原神とのコラボカフェ企画に限って起こっているわけではなく、いわばこの手の企画全体の課題であると言えそう。そして、やはりというかこの手の特典グッズも、メルカリなどのフリマサイトで高値で取引されていることから、いわゆる転売ヤーの所業ではないかという見方も浮上しているようだ。

いっぽうで、このような問題に対して店側は、有効な対策をほとんど打ち出せてないようで、それどころか一部の利用者からは「スイパラ側も問題とは思ってないんでしょ」といった、店側の怠慢ぶりを責める声までもあがっている状況である。

そもそも店側としては、一度の来店ですべてをゲットするのは到底無理なバリエーション数のグッズを用意することで、約1か月間ほどある期間内に何度も来店してもらい、特典グッズのコンプリートに勤しんで欲しいといった思惑のようだが、スイパラの場合、メニュー一品ごとに掛かる料金以前に、来店するごとに「バイキング料金」という名目で大人1490円(税込)を徴収するシステムになっている。

そうなると、客側からすれば来店頻度を極力下げて、一度に多くの注文したほうが安上がりという考えになるのは当然の流れで、ましてや近所に店舗がなく遠方から来ているという客ならば、なおさらそういう傾向となるのは避けられないところ。もちろん料理に全く手を付けずに立ち去る客は論外だが、いうなれば今現在のコラボカフェ企画そのものが、いわばフードロスを大量生産する装置となっているといっても過言ではないようなのだ。

様々な界隈のファンから支持をされているこの手のコラボカフェ企画だが、今回取沙汰されたようなフードロス、さらには特典グッズの転売といった問題に対して、店側もそろそろ真摯に向き合って欲しいというのが、多くのファンが切に願うところのようだ。

Next: 「スイパラなんて何度もコラボカフェやってんのに…」

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