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GAFAMの全盛期は終わったか?業績が冴えない5つの理由、長期投資家が知るべき「一時的な伸び」と「長期的成長」の違い=栫井駿介

GAFAM全盛時代はまだまだ続く?各企業を個別に見ると…

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<アップルについて>

例えば皆さまはiPhoneを使っていますか?
日本人のおよそ半分は、iPhone使っていると言われています。

皆さんがiPhoneを使って、アップルのサービスにお金を落としているとしましょう。
アップルはそれを核に、また様々なサービスをどんどん付与していきます。

それはまさに雪玉がぐるぐる転がって、大きくなっていくようなものです。

Appleにおいては、iPhoneがしっかりしている限り、その雪山を転がして、いわば「溶けない雪玉」が出来上がっていくはずなのです。

<Googleについて>

同じようにGoogleに関しても、あなたは今、ググりますか?(Googleを使って検索していますか)
ググって、当然そこに広告が表示されるのですが、その状態が続くのであれば、Googleの核がしっかりしているということになります。
YouTubeを見ていても、Googleにお金が落ちるということになってきます。

<マイクロソフトとAmazonについて>

またマイクロソフトに関しても、Officeソフトを使うのか。
あるいはちょっと企業向けの話では、クラウドサービス使っていますか?

あるいはこのテレワーク。
Teams等のOffice、Microsoftのサービスを使っているのではないですか?
それを使い続ける限り、やはり雪玉が大きくなる可能性がある。

同じようにAmazonのネットショッピングというのもそうですよね。

<Facebookについて>

1個だけ疑問があるとするならば、Facebookです。
Facebookがプラットフォーマーとして、みんなが使っていて、Facebookが無ければ連絡が取れないというような状況になると、(Facebookにとっては)それでいいのでしょう。
ただ正直いって、今のFacebookを私はあまり使わなくなりました。

この中で人が集まらなかったというのもあるんですが、集まろうと思って連絡取って投稿しても、最近ちょっと反応がない気がしているのです。
Facebookは一方で、メタみたいなことを言ってます。

私はあまりFacebookを評価していません。
なぜなら、Facebookはいつの間にか、投稿のフィードを見てても、広告とか企業の投稿ばかりが上がってくるようになってきた印象を持っています。

それはすなわちMetaが、Facebookの核を磨く努力を怠っているのではないかと思ってるのです。
そこで飛び道具として、メタバースをやると言い出したんですが、それって「果たして1つの核の上に積もっていく雪なのか?」というと甚だ疑問なわけです。

むしろ、どこかよそからまだふわふわの雪をポンと持ってきただけのように見えるわけです。
これを、私はあまり評価していません。
株価の下落にも表れていますが、やはり評価していない人が多いと思います。

それは単にメタバースで多額のお金が必要になるからというだけではなくて、そもそも成功を疑問視している。
ひいては、Facebookそのものの価値が低下しているのではないかと見えるわけです。

<コロナ禍はこれらの動きを加速させただけ>

コロナ禍で一時的に伸びたというのですが、それはガンと上がってガンと下がるということです。
私が見ているのは、これが下がるというところではなくて、元々右肩上がりに行くはずだったものが、このコロナ禍でぐんと予定よりも早く、2・3年早くあるいは5年早く、それが訪れたというだけで、逆戻りするものではないと思います。

例えばアマゾンに関しても、私の身の回りでも、それまでネットショッピングをやらないという方(特にお年寄りの方多かったと思います)がコロナ禍の中でAmazonを始めたら、ハマってしまった。
どんどんAmazonで注文するみたいな家も増えているのではないかと思います。

このようなことが起きている限りは、GAFAMはまだまだ成長するのではないかと思います。
もちろん今の既存のサービスだけではなくて、それに連なる様々なサービスを付与し続けることによって、これからも成長していける可能性のある企業が多い。

全部が全部とは言えないかもしれないですが「そういった企業である」「それほど優秀な経営をしている」と私は見ています。

こういった話、実はある本を参考にしています。
それが「ビジョナリー・カンパニー2」という本です。

この本を見ると、本当に長期にわたって成長し続ける企業にどんな特徴があるのかということが書かれています。
一つにはハリネズミの概念というたとえがあります。

それは、得意なことあるいは自分ができることに集中して、その分野で世界一になることを目指すことで、核が出来上がって、素晴らしい企業になって長期的な成長を続けられるというものです。

その核を磨いてるかどうか、というのが長期投資家に求められる観点だと私は考えます。

Next: 過去5年平均を下回るPER。GAFAMは「買い」なのか?

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