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老後の正しいお金の減らし方は?必死に貯めた老後資金、「足りなくなったら…」という不安を感じずに使う方法=牧野寿和

3. 貯蓄の減らし方を決める

現在の毎月の家計からの支出額を参考にして、老後生活での「貯蓄の減らし方」を決めます。

減らし方はすごくシンプルで、貯蓄額が底をつかないように、家計の支出額を調整しながら、毎月の収入と家計の支出額との差額を貯蓄から取り崩していきます。

エクセルなどの表計算ソフトを利用して、年齢・収入・支出・貯蓄額・備忘録の項目を、現在の年齢から100歳くらいまでの枠を準備します。

そして、各年の家計収支と貯蓄額を、家庭ごとのライフイベントに沿って入れていきます。

入力した各年・各項目の数値の推移や、自分で最低限必要だと思っている費用(例えば毎月の生活費に3か月分)を下回らないように、支出額を増減していきます。

なお支出額は、高齢になるとともに社会状況や自身の身体の変化することで生じる可能性があります。従って、定期的に見直すことや、必要な場合は後見人を決めて託すといった、柔軟な対応が必要になります。

参考までに、総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)」によれば、家計の支出額は、以下のように年齢とともに減っていきます。

・65~69歳:26万1,123円
・70~74歳:23万9,704円
・75歳以上:21万0,024円

4. 準備はいつから?

老後の生活は「勤めを辞めたと同時に始まる」といった明確な節目があります。しかし、生活費の支出は、現役から老後へと絶え間なく継続していきます。

従って、家計の収支の変化に対応できるようにしておくためには、その準備を、現役のうちから、またすでに老後の生活に入っていても今からするべきです。

そうそれば、自分の家計に適した正しいお金の減らし方が身につきます。もし急にお金がいるときにも、慌てることなく対応できるでしょう。

支出額を知れば、お金を正しく減らしていけます。

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image by:mapo_japan / Shutterstock.com
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【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ 【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ 』(2022年11月23日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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