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4月からビッグマネーが日本株に流れ込む。株価が上がる5つの要因、3つの狙い目セクターも=菅下清廣

2023年1月~3月は底値で、4月以降は上昇する可能性が高いとかねてから言い続けてきたが、その動きが顕著になってきた。なぜ4月以降に日本の株式市場が上昇していくのか?5つの要因を上げ、3つの狙い目セクターを紹介する。(『経済の千里眼 菅下清廣の“波動から見る未来予測”』菅下清廣)

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※本記事は『経済の千里眼 菅下清廣の“波動から見る未来予測”』2023年4月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどう

プロフィール:菅下清廣(すがした きよひろ)
国際金融コンサルタント、投資家、経済評論家、スガシタパートナーズ株式会社代表取締役、学校法人立命館顧問 近畿大学世界経済研究所客員教授。ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と的中させてきた「富のスペシャリスト」として名を馳せている。「経済の千里眼」との異名も。著書に『今こそ「お金」の教養を身につけなさい』ほか多数。

4月以降は株価は上がる

いよいよ、4月相場入りです。

週明けの4月3日の日経平均株価は146円高となって続伸した。

今月は2日新甫、3日新甫と相場世界で呼ばれる月で、月の最初の取引日が祝祭日などにより、2日から、あるいは今月のように3日から始まるのを「2日新甫、3日新甫は荒れる」という格言がある。

果して4月相場は荒れるのか?

私は年初から、相場の波動から見て2023年の1~3月は株価の底値圏。第2四半期の4月以降、新しい株高の足音が聞こえてくるだろうと予想していました。それが現実のものになりそうな動きです。

2021年9月14日の3万795円の高値(天井)から、2022年3月9日の安値(底)2万4681円までの下げ幅の半値戻しは2万7700円近辺。

つまり2万8000円が半値戻しの壁となっていたのですが、先週末から株高トレンドとなって、2万8000円を突破しそうです。

株価が上がる5つの要因

私がなぜ4月以降株価が上昇する可能性が高いと思ったかは、すでにスガシタボイス会員の方々には解説していますが、まずその第1の理由は、4月以降、多くの企業で賃上げが始まるため、いわば賃上げインフレが起こることが予想されます。

第2に、ご承知のように円安でインバウンドが拡大しています。
賃上げとインバウンドで国内消費が盛り上がります。
多くの企業の業績改善につながります。業績好調で株価が上昇します。

その3に欧米はインフレ対策のために金融引きしめ、利上げを行っていますが、先進国の中でただひとり、日本は金融緩和を継続しています。そのため、脱デフレ、円安、株高の時代にむかおうとしています。

その4に、2023年4月以降は日本人の大半がインフレヘッジに動くことが予想されます。
すでに多くの人々がインフレ到来を察知しています。

その証拠に積み立て型投信に個人マネーが大挙流入しています。つまり、世界一お金持ちの日本の個人の金融資産1000兆円がついに目覚めて動き始めているのです。

最後にその5は、もっとも重要ですが、直近米国のシリコンバレーバンク(SVB)の破綻、スイスの大手銀行クレディ・スイスの経営危機などによって、世界の金融市場のモメンタムに大変化が起こっています。

信用不安でビッグマネーが日本に流れ込む

つまり、大口預金者や投資家が銀行に対して信用不安を抱きはじめています。

とくに経営危機に陥ったスイスの金融大手クレディ・スイスを同業のUBSが救済する過程で、クレディが発行した「AT1債」と呼ばれる社債の価値がゼロとなったため、金融市場に衝撃が広がっているのです。

投資家の間では他行のAT1債を投げ売りする動きが広がり、債券価格も急落し、世界中の市場が混乱に陥っている

サウジアラビアなど中東のオイルマネーがこのAT1債に巨額に投資していて、訴訟の動きも出ているという噂も広まっている。

要は欧米に信用不安が広まって投資マネーが安全を求めて、フライ・トゥ・クオリティ(FLIGTH TO QUALITY)、質への逃避が始まっていることが想像されるわけです。

また銀行そのものへの信用低下で、大口のマネーが預金から流出しているのではないか?
直近、外国為替市場で円高になっているのも、ドル売りの円買いで比較的安全と思われている円建て債券や、日本の株式市場にも、ビッグマネーが投資先を求めて入ってきているのではないかと思われます。

そのため、日本株全体の底上げが始まっている。

それでなくても東証の指導でPBR1倍割れの上場企業には価値向上、株価対策が求められている。

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