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紙の保険証廃止の次は「全預金口座ひも付け」へ。始まったマイナンバー乱用と国の借金“国民に押し付け”計画=今市太郎

岸田政権はとうとう、紙の健康保険証を廃止して、マイナンバーカードに統一する法案を可決してしまいました。さらに政府は、国民が開設するすべての預貯金口座情報とマイナンバーのひも付けを義務化する検討に入っております。結局、これがやりたかったのだろうという怒りの声がネットにあふれはじめていますが、この「全口座ひも付け」が完了するといったい何が起きてしまうのでしょうか?(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2023年6月3日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

政府の念願「マイナンバーカードと預金口座ひも付け」義務化へ

岸田政権はとうとう、紙の保険証を廃止して、マイナンバーカードに統一する法案を可決してしまいました。

実際の運用上では相当な問題が発生することは明らかであるにも関わらず、強引に法案を通すことになってしまったわけです。

それに加え、さらに政府は国民が開設するすべての預貯金口座情報とマイナンバーのひも付けを義務化する検討に入っております。

いろいろな理由をつけてマイナンバーカードの統一化をはかってきたものの、結局、これがやりたかったのだろうという怒りの声がネットにあふれはじめています。

さて、この「全口座ひも付け」が完了すると、何が起きてしまうのでしょうか?

そのヒントは、敗戦後にこの国の大蔵省が国民に強要した政策でうかがい知ることができるのです。

戦後の日本政府は預金封鎖と戦時補償特別税で国民に負担を押し付けた

足元では1,000兆円を超える国債を発行しているこの国ですが、国の借金は国民の借金なのか、いやまったく関係ないものである…といった議論をよく見かけることがあります。

基本的には国の借金は、別に国民が負担する借金ではありません。

しかし日本は、第二次大戦後のデフォルト状況に陥ったときに、当時の国民が保有していた金融資産を新銀行券の発行と預金封鎖という手口で没収。さらに戦時補償特別税をワンオフで課税するとともに財産税も導入することで、1,900億円(現在の貨幣価値でほぼ4,400兆円)あった負債を国民負担で解消するという前代未聞の蛮行に出てしまいます。

まず大蔵省は、独自判断に基づく国家財政の立て直しを掲げ、史上最悪の高率な税率の財産税の導入に踏み切ります。

当時の動産・不動産・現預金をターゲットとして最大90%という事実上の没収を意味するような課税を行ったわけで、戦禍を命からがら逃れても、お金持ち達はこの時点で多くの資産を一瞬にして失うことになりました。

またまた戦争中に当時の政府が命令もしくは契約により支払いを約束した保証や戦争保険金を示す戦時保証債務は完全に切り捨てられることとなり、戦時補償特別税として負債と同額の100%を賦課することで支払いを全面的に回避しています。

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