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どうしてもNATOを巻き込みたいゼレンスキーの胸の内。ウクライナ内の“原発攻撃”まで計画か=高島康司

「CFR」は、「フォーリンアフェアーズ」という外交誌を運営している。アメリカの外交政策を知るには、「ニューリパブリック」、「フォーリンポリシー」、「フォーリンアフェアーズ」の3つがあるが、この雑誌はその中心的なものである。

7月7日、この「フォーリン・アフェアーズ」に、「ウクライナをNATOに加盟させるな」という論文が掲載された。この論文は、バイデン政権の方針転換の示唆かもしれないと注目されている。

※参考:Don’t Let Ukraine Join NATO | Foreign Affairs(2023年7月7日配信)

上記(※日本語訳タイトル「ウクライナをNATOに加盟させるな 同盟拡大のコストは利益を上回る」)は無料の記事なので、読むことができる。ヌーランド国務次官やブリンケン国務長官、そしてサリバン補佐官など、ワシントン内部にいるウクライナ戦争の強硬派を説得するような内容になっている。

ウクライナはサボリージャ原発の攻撃を計画?

ウクライナの反転攻勢がうまく行かず、ウクライナの勝利がまったく見えない中、ウクライナの焦燥感は強まっている。勝利のためには、なにがなんでもNATO軍を巻き込み、派兵させることが戦略になっていた可能性がある。

7月の始めまで、ウクライナ南部にある「サボリージャ原発」をロシア軍が攻撃する可能性があるとウクライナ政府は警告していた。しかしながら、「サボリージャ原発」はロシア軍が管理しており、ロシアがこれを攻撃するとは考えにくかった。そのようなとき、次のような記事がロシアの「タス通信」に掲載された。

レナト・カルチャ事務局長顧問は、軍による攻撃は7月5日夜に行われる可能性があると述べた。ウクライナ軍は7月5日夜、南ウクライナ原子力発電所から7月3日に持ち去られた放射性廃棄物入り弾薬をザポリツィヤ原子力発電所に投下し、攻撃を試みる。この声明は、ロスエネルゴアトム総局長の顧問であるレナト・カルチャアが、彼が受け取った情報を引用して発表したものである。<中略>

「7月5日、夜間、暗闇の中、ウクライナ軍は高精度長距離兵器と無人(ドローン)神風ドローンを使ってザポリツィヤ原発を攻撃しようとするだろう」と彼はロシア24TVチャンネルで語った。<中略>

彼らは7月3日、南ウクライナの原発から持ち出された放射性廃棄物を積んだ軍需品をウクライナ軍の飛行場に空輸する計画だ。「放射性廃棄物投下の有事計画では、放射性廃棄物が詰まった弾頭を搭載した精密なトーチカUミサイルを使用する。この狂気を止めなければ、大きな不幸が起こるだろう」とカルチャアは強調した。

これに先立ち彼は、ウクライナが火曜日の夜、ザポリツィア原子力発電所に電力を供給するドニエプル送電線を停止させたと述べた。ZNPPのユリイ・チェルニチュク所長によると、電力供給は14:00までに復旧し、原発は正常に稼働しているという。

ちょうど、この攻撃が行われるとされていた7月5日、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長は、「人為的な大災害が起きる危険性は下がってきている」と発言した。

FOXニュースのコメンテイターとして著名なナポリターノ判事が主催する「JudgingFreedom」という番組にゲスト出演したCIAの元バルセロナ副支局長のラリー・ジョンソンによると、ウクライナは「サボリージャ原発」を攻撃してこれをロシアのせいにし、それを口実にウクライナ戦争へのNATOの介入を実現しようと計画していたという。

これを事前に察知したバイデン政権は、ウクライナに強力な圧力をかけ、この計画を放棄させたという。この計画が実行されていたら、上の記事で指摘されていることが、現実に起こっていたかもしれない。

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