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バフェットも買う日本の5大商社、いま長期投資家が買うならどれ?各社の強みと将来性まとめ=佐々木悠

伊藤忠商事:消費者目線

  • 非資源利益:非資源利益が7割を占める
  • 関連会社:傘下にはコンバース、ファミマなど消費者と距離が近い
  • 消費者×データ:消費者接点とデータ分析を活かして消費者目線の成長を目指す

続いては業界3位の伊藤忠商事です。

伊藤忠商事の特徴は、非資源分野の利益割合が高いことです。

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出典:各社23年3月期 決算会説明資料より作成

伊藤忠商事の関連会社を見てみると、converse・Reebok・デサント・アンダーアーマー、ほけんの窓口、外為どっとコムDole、evian、ロータスそしてファミリーマートなど私たちがよく知っている企業・商品が存在しています

このように財閥系総合商社と違い、「え!あそこも伊藤忠なの!?」となるケースが多く、消費者との接点が多いことが大きな特徴です。このような事業構造であるため、非資源分野に、おいて強みを発揮しているのです。

今後の経営戦略は、消費者接点の多さを活かした顧客ニーズ分析に基づいた事業変革です。伊藤忠商事は子会社に伊藤忠テクノソリューションズというデータ分析やシステム開発を行う企業が存在し、グループとしてデータ分析の技術があります。

従って、強みの消費者接点を活用しながら、今後の経営戦略を掲げており、尚且つその実現可能性も高いように感じます。

三井物産と伊藤忠商事のさらに詳しい解説は、以下の記事でご覧ください。

【関連】三井物産と伊藤忠、プロの長期投資家はどちらを買う?同じ商社株でも大きく違う成長戦略=佐々木悠

住友商事:特徴がないことが特徴

  • 幅広いビジネス:他社に比べて大きな特徴がなく、幅広いビジネスを行う
  • メディア事業:JCOMなどのテレビメディアは他社は持っていない
  • 北米鉄鋼事業:資源分野では北米における油井管シェア4割

業界4位に属しているのが、住友商事です。

事業として際立った特徴が少なく、なんでもやる商社です。

他社があまり進出していない事業、例えばデジタル・メディア事業があります。

具体的にはTV通販を行うSHOP CHANELやケーブルテレビのJCOMを持っています。またスーパーのサミットやドラッグストアのTomod’sもグループ企業です。

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出典:住友商事 個人投資家説明会資料

23年3月期の決算では業績が拡大しました。

その背景には、やはり資源高の影響があります。住友商事は北米鋼管事業において強みを発揮しています。具体的には油井管(ゆせいかん)という石油や天然ガスを汲み上げるパイプ北米におけるシェア4割を占めています。

過去の利益の変動推移を見ても、変動が激しいことから基本的には資源価格の変動を受けやすい企業と言えるでしょう。

Next: 業界5位「丸紅」は食品分野に強み。長期投資家が買うなら?

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