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ダウ「前年比安」で米国は景気後退に入ったのか?個人投資家がいま備えるべきこと=角野實

全体の流れ

今の報道やニュースなどを眺めていると、まず、中国経済の不振などが先頭に不景気な話が並んでいます。

では、中国経済がここからクラッシュする可能性があるのか、といえば、そんなバカな話があるわけなかろう、というのが私の本音です。

減速しているのは事実なのかもしれませんが、リーマンやコロナのような経済活動の事実上の停止のような状態には追い込まれないだろう、というのが私の考えです。

もちろん、再びパンデミックになる可能性を否定しません。みなさんお忘れかもしれませんが、世界の感染症の発祥というよりも震源地というのはたいていの場合、アジア、つまり中国であり、その理由は、人が多すぎるから、というのがおそらく定説だと思います。

共産党はこんなことをいえば怒るでしょうが、過去の事例をみるとどう考えたって、人が多いところでパンデミックは発生します。

いまは8月ですが、9月になれば、インフルエンザやパンデミックの季節ということをお忘れなく。そのリスクは排除をしますが、中国経済が停滞をする可能性は高いものの、その進行はゆっくりのはずであり、すぐに危機が見えるわけではない、ということです。

中国ネタを囃して「株売り」「景気悪化」と騒ぐのは時期尚早であり、また、いつかきた道をまたたどっているというだけの話です。

いつかきた道というのは、結局、リーマンショック後の10年と一緒のことで、2011年に東日本震災や南欧債務危機、2015年に上海ショックと大きな事件はありましたが、結局、株価はその間、ゆっくりと新値を更新してコロナ前まで新値を更新し続けたじゃん、ということです。

つまりコロナ復興のあと、いろいろな事件はこれからもあるだろうけど、なんだかんだいいながら、株価は安いところを拾っておけば、儲かるだろうね、ということです。

つまり、「目先の事件 < コロナ復興」という材料のとらえ方の問題であり、今は目先、仮に中国などで問題や事件が発生したとしても、一瞬で調整が終わり、その安値は絶好の買い場になる可能性の方が高い、という状態です。

今、世界に存在するリスクというのは中国よりも、西側の資源調達が上手くいくか否か、という問題の方がはるかに大きい、と私は考えています。

今、目先の事件が起こったとしても大きく調整する可能性は極めて少ないのです。

その理由は鮮明で、株価などのリスク資産が調整を迎えるときというのは、その直前に、株価が前年などよりも30%以上買われているということが前提条件であり、ダウの前年比2.37%、日経の11.07%、ナスダックの10.43%、スパイダーズの3.12%などなど、こんなので大きく急落なんかするわけがない、ということです。

むしろ警戒すべきなのはドル円の8.47%、ユーロドルの7.22%、ドル元の7.82%などの変化でしょう、と思います。ルーブルは前年比で60%も売られており、トルコも50%です。参考までにトルコは株価も急騰をしており、通貨安からの経済復興がようやく板についてきたね、というのが私の感想です。

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