fbpx

100均「Seria」公式Xアカウント、実は非公認だった?“善意”の店員が公式を騙り他企業と嬉々として交流する様に「承認欲求モンスター」とドン引きする反応が多数

100円ショップ「Seria」の公式X(旧Twitter)ということで、精力的に展開していたSNSアカウントが、実は同社の一店員が勝手に運営していた偽物だったと判明し、大きな反響を呼んでいるようだ。

問題のアカウントは、今月8日頃より投稿を開始しており、他社企業アカウントとリプライや引用ポストでコミュニケーションしていた形跡も。フォロワー数は投稿開始から4~5日ほどで1万人を超えるなど、その数を着実に増やしていた。

ところがセリア側はというと、今月14日になって「X(Twitter)上に同社の偽アカウントが見つかった」と公表。「弊社ではSNS公式アカウントは運用していない」として、偽アカウントには反応しないようにと呼びかけ。

それを受けて問題のアカウントは、「皆さまにお伝えしておりませんでしたが、このアカウントは本社が運営しておらず、セリアの店舗で管理しています」と投稿。「現在は本社と協議を行っています」として、アカウント自体は削除されていないものの、投稿はストップしている状況だ。

公式を騙り他の企業アカウントを次々フォローか

現在、セリア名義の問題のアカウントだが、今回の発覚を受けてさらに注目を集めたこともあり、そのフォロワー数は2万人を超えている模様。

同じく100円ショップを営む主たる他社のSNS事情をみてみると、キャンドゥのXアカウントはフォロワー数8.3万人、ワッツは同じく8,700人程度、またダイソーはXよりInstagramに力を入れており、そのフォロワー数181.9万人という状況。

そんななかセリアは、XやInstagramといったSNSでのPR展開は一切行っていたようなのだが、そんななか登場した“偽アカウント”は、もともと同店によるSNSアカウント登場を待ちわびていた人が多かったのか、すぐにフォロワー数1万人を達成し、2017年より運用されているワッツ公式Xのフォロワー数を、早々に超える事態となっていたようだ。

そのフォロワー数増加の方法だが、現在はフォロー数が「0」の偽アカウントだが、どうやら著名な企業Xアカウントを、片っ端からフォローしていた形跡も。

当時、偽アカウントは名前を「Seria【公式】」としており、またヘッダーには店舗の画像、ユーザー名(スクリーンネーム)も「@Seria_PR」という、いかにもそれらしいものだったため、フォローバックする企業アカウントも多かったよう。こうして他の企業アカウントからのフォローを得ることで、一般のXユーザーからのある意味での“信用度”がアップし、多くのフォロワーが集まる展開となったようだ。

しかしながら、そうなると気になってくるのは、偽アカウント主はどうして偽アカウントを立ち上げて運営していうこかと思ったのかという、その動機。

アカウントが偽物だと発覚した後に、その偽アカウントは「私自身、Seriaの店舗で働いていてSeriaのことをPRしたい!という気持ちになり…」と、悪意などは全くなかったことを語っているのだが、そのいっぽうでSNS上からは、よくX上で展開される企業アカウント同士の絡み合い、また何かとチヤホヤされる公式アカウントの存在に、強烈な憧れを抱いていたのでは……といった見方も。

実際、渦中の偽アカウントも疑惑発覚以前に「企業さんと楽しくお話しつつ商品等の掲載をしていく予定でございます」とコメントしていたことから、そういった意識も多分にあったのでは……とも窺えるところで、SNS上からは「承認欲求モンスター」だと恐れおののく反応も少なからずあがっている状況だ。

偽アカウントは“公式化”に色気も…

このように前代未聞といった展開を辿っている、今回の公式アカウント“なりすまし”劇なのだが、偽アカウントのほうもすで2万人強のフォロワーを集めていることから、いっそのこと“追認”といった格好で、公式アカウントとして認めてあげれば……といった声も一部からはあがってるようだ。

ただ、そのような声に対しては「それは危険すぎる」との反論が多くあがっている状況。確かに、会社の許可も取らずにアカウントを立ち上げて、他企業のアカウントと交流をし始めるといった暴走ぶりでは、本社サイドとしても到底アカウント担当者として任せられないだろうというのが実際のところ。

また何よりも、このアカウントが当初セリアの“公式”を許可なく騙っていたこともあり、いくら悪意はなかったといえども、その点での不信感を拭い去ることは相当難しそうである。

問題の偽アカウントは、現在は先述の通り更新は止まっているものの、アカウント自体は残っている状況。偽アカウント主も、あまよくばの“公式化”に色気といったところのようだが、そういった展開にはどうやらならなそうな状況だ。

Next: 「損害賠償請求もあるぞ」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー