故・ジャニー喜多川氏による性加害問題を受けて揺れるジャニーズ事務所。2日に都内で会見を行い、10月17日付で「SMILE-UP.」(スマイルアップ)に社名を変更すると発表した。
都内で開いた記者会見で東山紀之社長は「自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害者に向き合い救済補償を進める」と述べ、同事務所は性加害による被害者の救済・補償に専念し、タレントの育成から完全撤退するとした。
いっぽうで、タレントのマネジメントを担う新会社を設立するとも明らかにし、新会社の名称は公募で決めるとしている。
今年9月に新ブランドを立ち上げたばかりだったプリマハム
スポンサー離れの大きな原因となっている、ジャニー喜多川氏のイメージを払拭するためにも、事務所名の改名は不可避とされるなか、2日の会見前のタイミングで俄かに浮上していた「スマイルアップ」というワード。
会見ではこの新社名に関して、同社の社会貢献プロジェクト名「Johnny’s Smile Up! Project」から選んだとの説明があったのだが、これに対しタレントでテレビプロデューサーのデーブ・スペクターさんは、このプロジェクトがジャニー喜多川氏存命の頃に発足したものであることから「払拭にならないね」とSNS上で発言。
さらにこの「スマイルアップ」だが、ちょっと略すと“スマップ”といった響きになることから、SMAPファンからすれば複雑……といった声もあがっているなど、その評判はお世辞にもよろしくないといったところのようだ。
そんななか、「にこにこと笑う」といったポジティブな意味合いを持つ「スマイルアップ」というワードなだけに、特許情報プラットフォームをチェックしてみると、このワードそのもの、あるいは類推するワードを商品名などで利用している企業は、「三菱UFJニコス株式会社」「株式会社明治」「花王株式会社」など、すでに複数存在するとのこと。
なかでも、ある意味でかなり“間が悪い”格好となったのが、食肉加工品メーカー大手として知られる「プリマハム」。
なんでも同社では、ロースハムやベーコン、ももハムなどといった、スーパーなどでよく見かけるいわゆる“連パック”商品に関して、今年9月1日より「スマイル UP!」というブランドを冠し、大々的に展開しはじめた矢先だったというのだ。
実際、2日の記者会見はNHKにくわえ、テレビ東京系を除く民放局で生中継されていたワケだが、一部の局ではその中継の合間に、お笑いタレントのバナナマンが出演する「スマイル UP!」のCMが流れたところもあるようで、「大丈夫かプリマハム」「もはや狙ってるだろこれ」といった声がSNS上で溢れたようなのだ。
スマイルアップ、なんか最近バナナマンがCMしてたハムの名前とだだ被りだけど大丈夫かプリマハム。商標取ってんならキチンと声上げなさいよ。
— はこさん@雑多混沌 (@square_next) October 2, 2023
ジャニーズ事務所がスマイルアップへ変わる会見の途中で、プリマハムのスマイルアップのCM流れてるのもはや狙ってるだろこれ pic.twitter.com/emjmrgoGHf
— ハルハル🌸アニメ依存系女子🌸 (@haruharuAniaka) October 2, 2023
「僕のソーセージ」発言も少なからず株価に影響が?
このようにプリマハム側としては、全く予期せぬ“流れ弾”によって、ブランドネームの知名度がアップした格好なのだが、同社が今回のジャニーズ事務所を巡る一連の騒動で“被弾”したのは、これが初めてのことではない。
もちろんその最初の被弾とは、先月7日に行われた最初の記者会見で、東山紀之新社長が過去にジャニーズJr.に対し「僕のソーセージを食え」という発言をしたという疑惑が浮上した件。
インパクト大の「僕のソーセージ」というワードが、SNS上でトレンド入りするなかで、関連銘柄……というワケでは決してないのだが、プリマハムを始めとしたソーセージ・ウインナーを扱うメーカーの株価にも影響が出そうといった見方が広がり、現に一時的には下落するといった動きもあったというのだ。
僕のソーセージ🌭
会見始まってから日ハムと伊藤ハムの株価が下がって来たじゃないか😇
どうしてくれるんだ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾#僕のソーセージ #東山紀之 #ジャニーズ pic.twitter.com/0b2MSlb38Z— ワイドルフ🍎NFT (@yd59ktn) September 7, 2023
僕のソーセージ問題で日本ハム、伊藤ハム、プリマハム、丸大ハムいずれも株価ちょっと下がってて草
— ああああ (@sutetekopants) September 8, 2023
おい、東山!
お前が後輩に
「俺のソーセージをくえ!」
と言ったおかげで
伊藤ハムとかのハム会社の
株価が下がっているじゃねーか!責任とれww pic.twitter.com/RwBRsSKQRk
— せいとう ゆみYumi Seitou (@BardenB) September 8, 2023
食肉加工品メーカーのなかでは、伊藤ハム米久ホールディングスが「The GRAND アルトバイエルン」のCMに、嵐の二宮和也さんを起用していたものの、一連の“降板ドミノ”の流れか、「満了をもって終了」になるという“影響”が出ていたところ。
いっぽうで、CM出演などでジャニーズ所属タレントとの関わり合いはほとんどないにもかかわらず、今回のジャニーズ事務所を巡る騒動で、2度に渡り“被弾”する格好となったプリマハム。このことが果たしてプラスあるいはマイナスのどちらに働くのか、今後の展開は読めないところだが、プリマハムとしてはまさに想定外、青天の霹靂といった出来事続きで、頭を抱えるばかりといったところだろう。
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