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トヨタ車と「軽トラ」に被害集中?海外で売れる車種ばかり狙う窃盗団…最新の盗難車ランキングとは

最近の車事情に関しては、「新型車種は予約してから1年以上待つ」「人気車種は抽選順での購入になる」という話を耳にするほど、実際に手元に入るまでに時間を要する車種も珍しくない。それならと中古車の購入を検討する人も少なくないようだが、なかには人気車種だからこそ新車でも中古車でも盗難にあう可能性があるため、納車されてからも十分に注意する必要があるといえるだろう。

さらに、なかには国内だけでなく海外での人気が高まっているため注意しないといけない車もある。それが「軽トラ」だ。テレ朝newsの報道によると、なんと海外での価格高騰により、軽トラの中古車が窃盗団に狙われる可能性が高まっているのだとか。

日本では「高年式中古車」の相場が高騰

とある展示場では「ランクル300」の納期が4年との記載も…。image by:編集部

image by:編集部

車選びドットコムの提供する中古車販売管理システム「symphony」が発表した、『【2024年1月最新版】中古車市場統計レポート』によると、国内では1〜2年落ちの「高年式中古車」の相場が高騰している。いわゆる年式が新しい車のことで、中古車市場では当たり前のように高値がつきやすい。その要因としては、冒頭でも紹介した通り新車の納期が遅れていることもあげられるだろう。

また、同レポート内にある『国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】』によると、1位は軽自動車(34.7%)、2位はミニバン/ワンボックス(14.5%)、3位はコンパクト/ハッチバック(13.3%)といったボディタイプの車が人気を集めている。やはり軽自動車はコスパもよく、燃費も比較的いい車種が多いことも市場での買い手が増える理由なのかもしれない。

海外では「低年式中古車」でも飛ぶように売れている

ただし、日本では「高年式中古車」が人気を集めているが、海外では逆に国内では不人気とされる「低年式中古車」でも飛ぶように売れているのだ。特に小回りのきく軽トラは、海外での農業や林業といった作業場でも使い勝手が良く走りやすさにも長けていることから、先の報道の通り驚くほど需要が高まっているそう。

日本でも使い勝手のよい軽トラは農業だけでなく、街中で配達用の車として見かけることも珍しくない。しかし2023年12月にはダイハツ工業(以下・ダイハツ)が新車の安全性を確認する試験にて、不正が見つかったため全車種の出荷を停止。

【関連】トヨタ、不正のダイハツを見限りスズキに急接近?「別会社になるくらいの抜本的改革」の真意=澤田聖陽

image by:Shutterstock.com

「ハイゼットトラック」image by:nitinut380/Shutterstock.com

そのなかには軽トラの定番車として知られる「ハイゼットトラック(以下・ハイゼット)」も含まれることから、新車供給への大きな打撃、かつ農業に携わる人たちへの不安を煽る結果となった。

盗難車台数ワースト1位はトヨタの人気車種、2位以降には軽トラも

警察庁が発表した『自動車盗難等の発生状況等について』(PDF)を見てみると、令和5(2023)年の車名別盗難台数の状況では、もっとも多かったのはトヨタの「アルファード」となっているが、注目したいのは軽トラのスズキ「キャリイ」とダイハツ「ハイゼット」も盗難台数が多いということだ。

盗難車台数ランキング(令和5年)

  • 1位トヨタ「アルファード」700台
  • 2位トヨタ「ランドクルーザー」643台
  • 3位トヨタ「プリウス」428台
  • 4位トヨタ「レクサスLX」261台
  • 5位トヨタ「ハイエース」187台
  • 6位スズキ「キャリイ」115台
  • 7位ダイハツ「ハイゼット」107台
  • 8位トヨタ「レクサスRX」88台
  • 9位トヨタ「クラウン」81台
  • 10位トヨタ「レクサスLS」71台

ダイハツの「ハイゼット」に関しては昨年2022(令和4)年と比べると95台から107台へと増えている。さらにはトヨタの「ハイエース」も窃盗の増加傾向にあるが、どちらもキャンプ用途の高い車のひとつだ。昨今のキャンプブームにより荷台部分を寝室にカスタマイズしたりするユーザーも増えていたが、そのニーズはアウトドアの範囲を超えて日本国内だけでなく世界へと広まっている。そのため所有している人たちは今後も盗難に十分注意が必要といえるだろう。

Next: 「軽トラブーム」はまだ終わらない?

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