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iPhone“タッチ決済”が日本でも開始。手持ちのスマホがレジ化する新サービスに「コミケとかで革命起きない?」と同人界隈から早くも熱視線

アップルは16日、日本において「iPhoneのタッチ決済」を開始したと報じられている。

これはiPhoneに内蔵されているNFCを活用したもので、店側がiOSアプリをインストールしたiPhoneを用意すれば、Apple Payやタッチ決済対応のクレジットカードやデビットカード、デジタルウォレットの利用が、そのiPhoneを通じてできるというもの。

別途、決済端末などを準備することなくタッチ決済が導入でき、またビジネスの場所を問わずに決済対応が可能になるということで、中小小売店などのキャッシュレス決済の普及にも繋がりそうといった見方もあるようだ。

コミケなどで早々に普及が進む?

アメリカなどにおいては「Tap to Pay on iPhone」という名前で、すでに数年前から展開されているというこのサービス。

端的にいえば客側ではなく、事業者側に大いにメリットがあるサービスで、事業者側は自前のiPhoneに、GMOフィナンシャルゲートの「stera tapアプリ」、リクルートの「Airペイタッチアプリ」、Squareの「Square POSレジアプリ」などのアプリをインストールするだけで、タッチ決済が手軽に導入できるということ。

いっぽうでクレジットカードのほうは、アメリカンエキスプレス、JCB、Mastercard、Visaなどが対応しているといい、スピーディーな支払いが可能なタッチ決済が可能な環境が、今後より増えそうということでは、客の立場からしても悪くない話だといえそうである。

また、導入の手軽さ以外での事業者側のメリットということでいえば、アプリをインストールしたiPhoneさえあれば、客のテーブルごとといった、店舗内のあらゆる場所で決済ができるどころか、店舗から遠く離れた屋内外を問わない場所でも、会計が可能になってしまうといった点。

例えば飲食店であれば、近所の祭りなどに出店した際やキッチンカーなど、店以外の出先で営業する際の会計が、iPhoneひとつで済むというのは、店側の準備的にもかなりの負担軽減に。また、そういったシーンで依然ありがちな“現金のやりとり”と比べても、よりスムーズな会計が可能になるというということで、ひいては現場の混雑緩和や回転率のアップにも繋がるとも目されているのだ。

そんななかで、ごく近い将来にこのiPhoneのタッチ決済が多く見られるようになるのでは……と取沙汰されているのが、いわゆるコミケなどといった同人の現場。

iPhoneのタッチ決済が普及すれば、サークル側としても現場において現金の管理で気を使わなくてもよくなり、さらにはこれまで釣銭を用意しなくてはならない都合で難しかった、細かい価格設定も心置きなくできるといったメリットが想定できるということで、SNS上からは「コミケとかの同人イベントで革命起きない?」などと、早々に普及が進みそうだといった見方も取沙汰されているようである。

低迷するタッチ決済の利用率アップの起爆剤に?

クレジットカードによるタッチ決済といえば、阪神・阪急・近鉄といった関西の大手私鉄各社が2024年内の対応を発表したのに続き、先日には首都圏を走る東急でもその実証実験を始めると表明するなど、使えるシーンは徐々に増えているといった印象。

しかしその反面、日本国内におけるタッチ決済の利用率は、諸外国と比べてまだまだ低いといったデータも。なんでも店側としては対応はしているものの、肝心の店員がその存在や使い方に対する理解が低いことも、利用率低迷の一因となっているようだ。

そんななか日本国内で高い利用率を誇るのが、PayPayや楽天ペイ、d払いといったQRコード決済なのだが、そのPayPayといえばつい昨日のことだが、店舗での支払いができないといった不具合が大々的に発生したばかり。ちょうどランチ時だったということで、“あわや無銭飲食”といったケースが続出する事態となったのだ。

日頃用意しているキャッシュレスの手段がQR決済のみ、さらにいえばPayPayのみだと、こういった不測の事態で詰んでしまうと、冷や汗をかいた向きのなかには、今後はクレカのタッチ決済も精力的に利用してみようと考える者も多いのでは……ということで、そういった意味では今回の“iPhoneのタッチ決済”の発表は、いわば絶妙なタイミングだったとも言えそうである。

Next: 「コミケとかゲムマでの支払いが捗りすぎて…」

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