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暴露された米CIAの「監視・盗聴技術」と森友スキャンダルを繋ぐもの=高島康司

ウィキリークスがリークしたCIAの極秘文書「Vault 7」

もし、ラリー・ジョンソンの証言が正しければ、トランプ政権は、情報機関がオバマ政権のもと、実際にトランプ・タワーを盗聴していた証拠を提示する可能性が高い。トランプを引き下ろすためにCIAなどの情報機関や、FBIの一部が行っていた盗聴の事実が明らかになってくるだろう。

このような情報のリークは。もはやコントロールできない水準にまで達している。このコントロール不能になったリークによって、これまで極秘にされてきた情報の開示がどんどん進むという状況は、あらゆる側面で起こっている。

トランプ・タワーの盗聴疑惑とほぼ同じタイミングで、3月7日、今度はウィキリークスがCIAの極秘文書を大量に公開した。資料のコード名は「Vault 7」である。資料の第1部「Year Zero」には、バージニア州、ラングレーにあるCIAのサイバーインテリジェンスセンターの機密ネットワークから得られた8761個の書類とファイルが含まれている。

これらの資料はCIAの契約企業とも共有されており、そうした企業に勤務する職員が、スノーデンのように良心の呵責からウィキリークスに情報提供したという。

また資料には、2012年から現在の大統領選挙戦にいたるまで、CIAがフランスの政党と大統領候補の情報を集めていた実態が含まれている。

明らかになったとんでもない情報

ウィキリークスの主催者、ジュリアン・アサンジは、情報のリークは今回が第1弾で、これからどんどん続くとしている。今回のリークの内容も驚くべきもので、大きく分けると次の6つの種類の情報が含まれている。

(1)CIAは、アンドロイドやiPhoneなどのスマホのほか、あらゆるコンピュータに侵入することができる

アメリカの情報機関は、アンドロイドやiPhoneのほか、WindowsやmacOS、そしてLinuxなどのあらゆるオペレーティングシステムに侵入するためのスパイウェアやマルウェアを共同で開発している。侵入すると、これらのデバイスのスイッチを入れたり切ったりできるほか、ユーザーの送信したすべてのメール、位置、マイクロフォンが拾ったすべての音、カメラが撮ったすべての画像を見ることができる。

(2)CIAは、ロシアが開発したマルウェアを自分のものとして使いハッキングした。マルウェアはCIAが使ったとしても、開発者がロシアであることを示す指紋を残す

もしこのウィキリークスの情報が正しければ、民主党本部のサーバがロシアによってハッキングされ、その情報がウィキリークスに流されたという非難はでっちあげである可能性が出てくる。ロシア製マルウェアをCIAが使っているのであれば、民主党本部のサーバをハッキングしたのは、実はCIAである可能性がある。

(3)シグナル、テレグラム、ワッツアップのようなメッセンジャーアプリの暗号化技術はすべて無効にできる

OSそのものに侵入できてしまうと、メッセージを暗号化する仕組みが作動する前に送信内容を見ることができてしまう。

(4)テレビを盗聴デバイスに変えることができる

インターネットに接続可能なスマートテレビにアクセスし、それを周囲の音を聞き取るための盗聴器に変えることができる。これは「ウィーピング・エンジェル」と呼ばれるプログラムで、テレビのスイッチが入っていなくてもアクセス可能になる。

(5)車をハッキングしてこれをコントロールし、暗殺に使うことができる

このテクノロジーが開発されているのかどうかははっきりしないが、CIAは明らかにこうしたテクノロジーの開発を模索していることは、ウィキリークスの文書から読み取れる。

(6)CIAは発見したデバイスの脆弱性を企業に渡さなかった

アップル、グーグル、マイクロソフトなどが販売している製品には、外部からアクセス可能な脆弱性がある。CIAはこうした製品の脆弱性を知りながら、企業にこれを教えなかった。そのため、企業はこうした脆弱性を直すことができなかった。

CIAが発見した脆弱性は外国の情報機関もハッキングのために使えるものである。企業に教えなかったことで、CIAは外国の情報機関を実質的に支援している。

これはすべてのデバイスが影響を受けるので、米政府、米議会、企業のCEO、システム管理者、セキュリティ担当者などがターゲットになる。

Next: 日本も無関係ではいられない、加速度的に進む機密情報のリーク

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