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英フィナンシャル・タイムズが「日本撤退」を投資家に勧める理由

「国債バブル破裂」の明確な前兆

それは、今まで説明してきたように、日本政府は、国債の買い手がつかなくなりそうな水準まで国債を大量に発行してしまったため、市場が「これ以上発行してはダメ」というシグナルを送り始めたことです。

そこで、いよいよ追い詰められた日銀は、実質的な量的金融緩和と同じ効果が見込めるマイナス金利の導入をしぶしぶ決めたというわけです。

しかし、これは、やってはならない禁じ手です。

結果、国債の金利そのものがマイナスになることによって、日本の銀行システムまで危機に晒すことになってしまったのです。

政府の国債を、いったん市中銀行が買った後で、それを日銀が引き受ける今までのプロセスでは、市場のジャッジを受けることになるので、今回のように黄信号が点滅し終わって、いよいよ赤信号が点灯しそうになると、国債の流動化が止まってしまいます。

それは、国債バブルが破裂する明確な前兆です。

メガバンクの「国債離れ」

「国債離れ」を宣言したのは東京三菱UFJ銀行だけではありません。実は、主だった日本のメガバンクは、去年のうちに保有していた国債のうち17%も手放しているのです。

マイナス金利によって銀行の出血は止まらず、政府を救うために、このまま国債を引き受け続ければ、近いうちにメガバンクでさえ、出血多量で頓死するかもしれません。

すでに政府が発行した国債の80%超がマイナス金利となっており、買っても、その後市場でも売れない事態が近づきつつあります。

マイナス金利付きの国債はヨーロッパの数ヵ国(スイス、ドイツなど)でも見られます。しかし、全世界のマイナス金利付き国債の3分の2は、日本政府の国債です。すでに日本経済は点滴も打てなくなって危篤状態にあるのです。

FRBや欧州の金融勢力は、ブレグジットだけでなく、右傾化著しいフランスなどもEUからの離脱をほのめかしており、さらに下振れリスクがあることから、当分の間、日本には量的金融緩和の続行を封印するように無言の圧力をかけてくるでしょう。

完全に袋小路に追い詰められた日銀には、残された手段として、マイナス金利を拡大する以外に成す術がなくなっているのです。

こうした状況を、すべて勘案すると、フィナンシャル・タイムズの「7月末には、マイナス金利をマイナス0.1%からマイナス0.3%にまで拡大することを提議する可能性あり」という見立ては、かなり現実的であることがわかるのです。

現行のマイナス0.1%が、マイナス0.2%、そして、マイナス0.3%と金利がじり下げされていくごとに、郵便貯金は真綿で首を絞められていくのです。

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