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米国の航空会社はなぜ強引に乗客を引きずり下ろすようになったのか?=児島康孝

客室乗務員の役割を大きく変えた「9.11」と「リーマンショック」

アメリカの航空会社の機内の様子が大きく変わったのは、2001年9月11日の「NY同時多発テロ」の後です。ハイジャックされた航空機がNYのワールド・トレードセンタービルに激突するという衝撃的なテロであったため、当然、アメリカの航空会社の機内対応の様子も大きく変わりました。

それまでは乗客へのサービスや販売を担当する要素が大きかったのですが、保安要員という要素が強まったのです。もちろん乗客が少々文句を言っても、全く受け付けません。テロ対策が第一義的な仕事の役割に変化したためです。

その後、リーマン・ショックなどの不況もあり、客室乗務員の採用への「裾野」も広がったのでしょう。いわゆる、良くも悪くも、以前のような客室乗務員の「ゆるい対応」がなくなり、「きっちりした対応」+「保安上の有無を言わせない対応」という感じになり、現在に至っています。

私も、アメリカン航空だったかユナイテッド航空だったかは忘れましたが、アメリカで着陸後にシードベルトを少し早く外したところ、客室乗務員がすぐにやってきて非常に叱りつけられたことがあります。まさに、保安上の対応が第一義的という印象でした。

ですから、オーバーブッキングによる降機問題をみましても、十分にあり得る話だという感じです。機内サービスと保安上の対応の間に立つと、アメリカの航空会社の客室乗務員は「保安上の対応」を優先して、有無を言わせないということです。

今回のアメリカの航空会社のオーバーブッキングの問題は、「航空機の定員」という保安上の観点から、客室乗務員が対応する場合は「情け容赦ない」という側面を示しています。それと同時に、ソーシャルメディアの普及で、乗客側も立場を明らかにすることができるようになったということなのでしょう。

ちなみに、全日空の成田~ロサンゼルス便での外国人乗客の殴り合いの動画も公開されていました。こちらは日本の航空会社なので、相対的には機内サービスを重視していますから、結果として殴り合いにまで発展しています。これがアメリカの航空会社であれば、もっと即座に、どうにかなっていたと思えます。

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年5月6日)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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