【サラリーマンが副業で稼ぐために必要なこととは】
白井:実のところ、税理士業界、もしくは国税業界もそうなのですが「一体、どれくらいの人が副業をしているのか?」というのは把握できていません。要するに、今は「取り締まるほどの要素でもない」という認識でいます。副業をしている人の規模が、これまでは「システムをつくって対応するほどのものではなかった」ということですよね。予算の問題もあって、国税も副業に関しては自己責任に任せてきた、という状態です。
サラリーマンの年収が伸び悩む中で、最近、ファイナンシャルプランナーなどの口からよく聞かれるのが「節約」です。確かに節約は「自分のお金を守る」方法の1つとして有効です。しかしこれだけに飽き足らない人が、さらにお金の運用・投資という方向に行くワケですが、現状、投資業界にはほとんどまともな商品がありません。ですからお金を増やすためには、まずは「守る」というスキルをきちんと身につけることが大事になってきます。
俣野:私たちが運営しているマネースクールのコンセプトがまさにそこにあります。
白井:そうですよね。私も俣野さんたちの行動には共感を持って見ています。
ここで、副業における「守る」の意味を、「会社」との比較で考えてみましょう。たとえば、あなたはどこかの会社の社員で、その会社が「売り上げを上げるために出店しよう」と決めたとします。それを託されたあなたは「どこにどのようなお店を開くと、どれくらいの集客が見込めて、いくらの売り上げが上がるか?」という予測のもとに、出店計画を立てていきますよね?
ところが皆さん、なぜか自分自身のこととなると、予測の数字も立てずにいきなり「他人が儲かっているなら自分も儲かるだろう」と思い込んでしまいます。もしくは何も考えずに、空いた時間でコンビニのアルバイトを始めてしまったり。これから“にわか副業”が雨後の筍のように出てくるでしょう。
「多くの人が何の戦略も勝算もなく、ただ『やればお金が増える』と考えている。それによって失うもののことも考えずに」。これが副業の実態なのです。
俣野:防御ができていないのに攻めようとしているか、もしくは自分の時間の切り売りですよね。
白井:実のところ、守りに関する情報も、世の中にはたくさん出ています。しかし、多くの人がそれに気づけていないという現実があります。結局、「情報はそこにあったとしても、それにヒットできるのかどうかというのは、受け手側が拾えるかどうかにかかっている」ということです。
このような状況ではありますが、それでも中には「このままでいいのか?」と何かを予知し、その先を目指そうとする人たちがいるはずです。その人たちだけを対象にしたとしても、「十分なマーケットはある」と個人的には見ています。
今までは、副業をただ単に「収益を上げるため」という、1つのコンセプトだけで捉えてきた人が多いと思います。そこを弊社が「副業とは、稼ぐためだけのものではない」という新しいコンセプトで仕掛けているワケです。
俣野:日本人である以上、税金と無縁ではいられませんからね。