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日本を襲う政権危機と米朝問題。どちらかが火を吹けば日経平均は1万8,000円へ=山崎和邦

取り残される日本の外交

危機はまた、外交政策からも来る。対北朝鮮についての強硬派(マクマスター大統領補佐官)と交渉優先派(ティラーソン国務長官とマティス国防長官)との対立は、CIA長官の仲裁を得て交渉優先派が優勢となったが、その後のトランプの言動は常軌を逸した。

金英哲副委員長は米朝対話の用意があると語った。29日に南北閣僚級の会談を開こうと言っているし、これがうまくいけば調子に乗って、米・南北3者会談もやろうなどと言い出した。日本の頭越しにである。これが実現すれば日本の外交は取り残される

おりしもオバマ前大統領が来日する。安倍首相は会わないわけにはいくまい(編注:3月25日、オバマ前大統領と安倍総理は都内のすし店で昼食を取りながら約1時間半にわたって会談した)。

「坊主と袈裟の関数」で、トランプが喜ぶはずはない。何しろトランプのアンチ・オバマは徹底しているから「坊主憎けりゃ袈裟まで憎し」の経路を経てアンチ・安倍にならねば良いが、ツキというものは一旦離れるとトコトン離れるものだから、安倍首相はここで脇を絞めてファイティングポーズをとらねばなるまい。

こうなると下手をすると日本はハシゴを外される形となる。日米同盟の一本で来た安倍政権は、米中が同盟して北朝鮮に当たるとなれば、ハシゴをはずされることになる恐れがある。

もしも米が「敵の敵は味方だ」と毛沢東が言ったように、対中国戦略のカードとして北朝鮮融和となれば、日本はハシゴを外された形となる。

外交で梯子を外された首相は弱い。野党側に大同団結の準備ができていなくても、坂本龍馬が現れなくても、突如として安倍政権が瓦解することは絶対にないとは言えない。

海外勢は政局に敏感だ。彼らが売り続けてきたのは、これを先読みしたからかもしれない。正月から「イヌ笑う年」などと言ってきた日本の市場観測者の大甘を見つめ直す時かもしれない。

2018年は好機もリスクも満載の年

昨年末から今年はじめにかけて当メルマガでは、「2018年ほど好環境に恵まれ、これほど多くのリスク・不確実性に囲まれた年はない」と何度も述べてきた。超低金利・日銀の超金融緩和・好業績・低インフレ・世界好景気等々の組み合わせによる「適温相場」の時期は終わり、具体的にリスクを意識しなくてはならなくなってきた。

まずは安倍内閣の支持率低下の具体化と、米朝会談の決裂の恐れである。当面、目に見えているのはこの2つであろう。

昨年9月の19,200円台から選挙の圧勝を見て海外投資家が猛烈に買いまくって約5,000円高を演じ、1月23日の24,000円台を示現した。

ということは、安倍内閣の支持率が急減すれば、海外勢の買いによる5,000円高は逆に下方に向かう力となる。株は自分の重みでまた下がる。

Next: 存続が怪しい安倍政権。株価急落の場面で海外勢が買う可能性も?

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