低すぎる長期金利は、10年後の日本を映す鏡
長期金利は、例えば、10年後の日本を映す「鏡」でもあります。
もっと金利が高くないと、将来もデフレのままであることを「確約」しているようなものです。
日銀のオペレーションをみますと、短期の国債はあまり買わずに、長期の国債を大量に買っています。
長期金利は自然に任せるべきで、人為的に低くすると、良くありません。
機関投資家などは、ある程度の長期金利がないと運用できません。また、一般の国民も、定期預金などで利息を受け取ることができません。
短期金利と長期金利が、混同されている
よく、日銀が金利を下げると、「預金に利息がつかなくなる」という批判が出ます。
しかしながら、長期金利がある程度の高さにあれば、5年とか10年の定期預金に利息は付くのです。
繰り返しになりますが、短期金利を利下げし、長期金利を利上げすれば、いびつな状態は改善されます。
しかしなぜか、日銀は、短期金利はあまり下げずに、長期金利を下げるという、「デフレ継続型」の金融政策を自ら行っています。
「神の手」が作用か
こうした「デフレ継続型」の日銀の金融政策の効果で、いつまでも、デフレが終わりません。
しかしながら、デフレも永遠に続くわけではありません。
欧米のように、中央銀行の景気・経済の刺激策が効果を上げてインフレ率が回復するか。あとは、災害や戦争で強制的にデフレが終わるかです。