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持ち続けるだけでお金持ち。生涯を共にする「売る必要のない優良銘柄」と出会う方法=栫井駿介

衰退産業は厳しいが、成長産業もバラ色じゃない

多くの人は、投資のための分析と言うと、対象企業を分析しただけで終わってしまいます。しかしそれだけでは片落ちと言わざるを得ません。なぜなら、企業が成長できるかどうかは、属している業界の動向に大きく左右されるからです。

どう考えても市場が縮小する業界、例えば写真フィルム業界で事業を行っていたとしたら、なかなか成長するのは難しいでしょう。

米コダック社は、衰退する写真フィルム業界にとどまり破綻してしまいました。逆に、富士フィルムのように危機感から医療分野などの成長産業へ進出して成功したケースもあり、どの業界に身を置くかがいかに大切かがわかります。

ただ業界が成長していればいいというわけでもありません。成長している業界には数多くの競合が参入してきます。すると、価格競争の結果どの企業も利益を得られないというような状況になってしまうことも少なくありません。

また、勃興したばかりの市場においては、市場がどこまで伸びるかというのは未知数です。もしかしたら今がそのピークなのかもしれず、直近の業界の成長率だけをあてにすることもできないのです。

何より成長産業の企業の株価は割高であることがほとんどです。割高な銘柄に投資してしまったら、いくら長期で持っていたとしてもリターンを上げることは難しくなります。顕在化した成長産業への投資はこのようなジレンマを抱えているのです。(本内容は、ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』(日経BP社、2005年)に詳しく書かれています。)

では、どこを探すべきか?

成長産業で難しい投資を迫られるぐらいなら、確立した業界で成長企業を探す方が賢明かもしれません。例えば、日本のアパレルは衰退産業ですが、市場規模は9兆円にも及びます。衣食住の衣の部分ですから、なくなってしまう可能性はほとんどないでしょう。

アパレル産業で大きな成長を遂げたのがファーストリテイリング(ユニクロ)です。ユニクロは停滞するアパレル産業においてぐんぐんとシェアを高め、世界的な巨大企業に成長しました。国内の市場規模が大きかったからこそなし得たことでしょう。

ファーストリテイリング <9983> 月足(SBI証券提供)

ファーストリテイリング <9983> 月足(SBI証券提供)

ユニクロは日本で培ったビジネスモデルをもとに、今は巨大で成長性のある中国をはじめとする海外市場での成長を目指しているのです。企業が成長するには、自ら身を置く市場を開拓して行かなければなりません

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