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あえて元金を減らさない?借金返済と貯蓄を両立させる逆転の思考法=末永健

「借金返済と貯蓄習慣を同時に確立するのは普通ムリ!」と思いますよね。確かに今からご紹介する方法は万能ではありません。例えば、消費者金融からの借金など利息が高い場合や、借金の額がウン千万という場合にはあてはまりません。家計レベルでいくらかの借金がある場合についての1つのテクニックとして、賛否両論あるかと思いますが参考になれば幸いです。(FP 家計改善ナビゲーター・末永健)

借金返済を急ぐより、貯蓄する習慣を身につけることを優先する

まずは貯金体質になるための下地を作る

例として現在、あなたが金融機関に100万円の借金があるとしましょう。利息は年利3%。つまり1年間100万円を借りるのに3万円の利息がついているとします。

この100万円を毎月返済できるだけのお金を返済し続けるとしても、家計レベルでは1年間ではなかなか返しきれないと思います。

利息も含めると月に8万6000円は返済しないと1年間では返せません。家計レベルではちょっと現実的な数字ではありませんよね。

そこで発想を変えます。

任意の金額で構わないのですが、まず毎月何万円か貯金をすると決めてしまいます。この金額は決めてしまったら、絶対に下回らないようにして下さい。もちろん、タンス預金などではなく銀行などの預金に入金します。

あなたはこれを毎月3万円貯蓄をすると決めたとします。他の支払いよりも何よりもまず3万円貯蓄を優先して下さい。そうすると月3万円ですので、1年間で36万円貯蓄できます。

ちょうど36万円が貯まった時に、100万円を返済しないといけない時が来たとしますね。この時には、この36万円をまるまる返せばそりゃあ今後の利息が軽減できるわけですが、この36万円にはいっさい手をつけずにそのままにしておきます。

そして利息である3万円だけ支払って、まだ100万円借金がある状態を保ちます。この利息の3万円はどうにかして捻出します。別途、毎月2500円づつ利息のために貯金しておいてもいいでしょう。

これを3年間繰り返すと、貯蓄は108万円貯まり、借金は100万円。支払った利息は9万円となります。

貯蓄習慣を維持するためにあえて完済しない

貯蓄が借金を上回りました。ここで初めて貯蓄の全額ではなく、半額の50万円を貯蓄から借金返済にまわします。

すると、貯蓄58万円。借金をまた1年後返済するとしても利息を含めて51万5千円。貯蓄が借金を上回った状態のままを保ちます。

なぜここで全額借金が返済できるのにしないのか?

それは全額返済すると貯蓄は8万円しか残りません。ここであなたは貯蓄を進めるモチベーションが落ちてしまいます。「借金返済できたんだからいいや!」ということで、貯蓄へのモチベーションが落ちる可能性があるからです

貯蓄する習慣・能力をせっかく確立してきたのに、またムダ遣いの習慣に戻る可能性があるからです。

さて……。現在の貯蓄58万円を残したまま、また1年間に3万円の貯蓄を続けます。すると、貯蓄合計は94万円になります。

ここで初めて利息を含めた残りの借金である51万5千円を全額返済します。そしたら貯蓄は94万円-51万5千円=42万5千円残ります。借金は0円で貯蓄が42万5千円残るんです。

「貯蓄できる」という自信こそが得難い財産となる

ここまで来るとあなたは3年間をかけていつでも全額借金を返済できるという確信をつかめただけでなく、貯蓄で借金を上回る額を貯められるという自信をつけることができたわけです。

借金返済にフォーカスしていた時は返済することばかりに集中していたので、自分自身にマイナスのイメージがしみついています。「なんだかお金を返すことばかりで、貯蓄は一行に進まない」とあせる気持ちに支配されていたことでしょう。

つまり、あなた自身のセルフイメージはかなり低い状態だったはずです。この貯蓄優先で生活することによって、あなたはお金には代え難い自信とセルフイメージを高めることができるわけです。

確かに利息は10万円を超えるかもしれません。でも、その利息は今後借金をしないための授業料と思えば、あなたのお金の知恵として価値あるものを学ばせてもらったということになります。

なぜ貯蓄が借金を上回っている状態を貫くかと言うと、あなたの心の「お金に対する信頼・安心感」を保つためです。

「私は借金よりも貯蓄ができるだけの才能があるんだ!」「貯蓄なんてカンタン、カンタン。私は豊かなんだ」という自信・確信・豊かさマインドを形成するためです。

この方法を続けることで借金はゼロになりますが、あなたには数年間に渡り貯蓄を続けてきたという自信とセルフイメージが確立されていますから、このままスムーズに貯蓄を進めていけるわけです。

この自信は利息という授業料で獲得した得難い財産となります。節約という観点からは、利息はできるだけ支払わない方が良いのですが、発想を変えてあなたを動かす原動力に替えることもできるというテクニックです。

ピン!と来る方は、こういった自分を良い方向へ行動させる原動力として節約の諸悪とされる利息も使いようであるという発想もあっては良いのではないでしょうか。

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家計簿ナシでもラクラク節約!お金と保険の知恵公開!』(2015年10月29日号)より一部抜粋
※チャートと太字はMONEY VOICE編集部による

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