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賞味期限の2020年が迫る…「トランプ依存症」に侵される市場にはコントラリアンたれ=栫井駿介

投資で成功したければ「コントラリアン」たれ

このように、私は悲観的な見通しを話すことが多いのですが、別に悲観主義者というわけではありません。根っからの悲観主義者なら、株式投資、まして長期投資なんてとうの昔にやめています。

悲観的な話をするのは、今の市場が楽観に傾きすぎていると考えるからです。持ち株が上がるのは嬉しいことですが、だからと言ってこれに気を良くしていると痛い目にあいます。今買ったら高値づかみになってしまうかもしれないからです。

絶好の買い場は、間違いなく大半の人が絶望し、株価が大暴落したときです。この10年で見ても、リーマン・ショックやチャイナ・ショック、ブレグジットで大きく下がった時に投資していれば大きな利益をあげることができました。

日経平均株価 週足(SBI証券提供)

日経平均株価 週足(SBI証券提供)

次に暴落が来た時は、私は喜んで買い向かうでしょう。その意味で、悲観主義者なのではなく、逆張り主義者(コントラリアン)なのです。

コントラリアンでいることは、相場で利益をあげるための大きな資質であると確信しています。なぜなら、大勢が向かうところには残る利益が少なく、逆に誰もいないところにこそ、大きな利益が残っている可能性が高いからです。

これは投資だけでなく、商売についても同じことが言えるでしょう。例えば、ニトリや日本電産は不況期にこそ積極的な投資をすることで、競合他社を出し抜き大きな利益を出し続けています。

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また、相場の格言にも似たようなものがあります。

人の行く裏に道あり花の山

この格言は何をおいてもまず最初に出てくるものです。

株価は上がるときもあれば、下がるときもあります

長期投資では1円でも安く買うことが正解であることは間違いありませんから、あえて上がっている時に買う理由はないのです。

急いで金持ちになる必要がなければ、いつか来るべき「下がるとき」に備えて着々と知識とお金を蓄えておけば良いのです。これを徹底するだけでも、投資のパフォーマンスは明確に改善するでしょう。


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image by: Michael Candelori / Shutterstock.com

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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2019年9月29日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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