fbpx

米国が裏で操るビットコイン価格、200万円から30万円まで売り崩したCIAの戦略とは=吉田繁治

ジャクソンホール会議での、イングランド銀行総裁の発言

2019年8月24日の、世界の金融の方向を話し合う「ジャクソンホール会議」では、英国中央銀行(イングランド銀行)の総裁マーク・カーニーは、「世界の準備通貨としてのドルの地位が終わり、リブラなどのグローバルなデジタル通貨のような形式が、より良い選択肢となるという認識を強く主張」しています。

「基軸通貨が、ドルから中国人民元といった別の国の通貨に取って代わることを容認するよりは、好ましい」との見方を述べたものです。日本のメディアでは、これについてのコメントがゼロです。ドル基軸の体制は「絶対のもの」と見ているからです。
※参考:ドル支配終わらせるデジタル基軸通貨体制を提唱-英中銀総裁‐Bloomberg(2019年8月26日公開)

基軸通貨は、多極化の方向

住宅建設の不良債権(空き家5,000万戸分:推計1,000兆円)から、いずれ金融危機に向かう人民元が、ドルの位置に代わることはありません(当方の見解)。

将来の基軸通貨(貿易に使う通貨)は、
(1)ドル(米国、日本、中東)40%、
(2)ユーロ(欧州とロシア)30%、
(3)人民元(アジア)30%という三極の、多極化に向かでしょう。

「(債務国の通貨である)ドル基軸の終わり」は、英国中央銀行の総裁にも意識されています。米国の対外債務が、36兆ドルから「増え続けること」が問題です。

このため、ドルの海外散布が減ること(=海外の所有になっているドル、ドル証券(株と社債)、そしてドル国債が米国に回収されること)はないからです。

マハティールの、金準備制のアジア通貨の構想

復帰したマレーシアのマハティール首相は、「金準備のアジア通貨を、各国が中央銀行の金を拠出して作って、アジアの貿易通貨にする」ことを主張しています。

マレーシアの賢相マハティールは、人民元やドルに支配されることをよしとはしないからです。日本はドル以外の国際通貨構想をもっていません。最後まで、「ドルの支持者」でしょう。安倍政権はトランプのいいなりです。

現代の不均衡な通貨問題の根底にあるのは、基軸通貨のドルが経常収支の赤字を構造的に続ける債務国の通貨(対外債務36兆ドル)であり、数年の長期では下落する懸念が生じることです。

過去、ドルは下落を続けています。今後も、5年以上の期間では下落です。経常数収支の赤字(ドル売りになる)が、黒字国に累積するからです。

このため赤字が大きくなった1990年代から、「米国景気はいい、米ドルは強い、ドル株は上がる」と、米国側から言われ続けてきたのです。

ドル基軸通貨の体制を守る米国経済の安全保障が、この目的です。海外がドルを受け取らなくなると(=ドル売りになると)、米国経済はドルの暴落、株価の下落、輸入価格の高騰から破産するからです。

続きはご購読ください

【関連】チャイナ・ショック以下のISM製造業指数も株価復活…米国経済は何で崩壊するのか?=栫井駿介

【関連】社債分野で巨大に膨れあがるバブルはいつまで保つ?FRBが握る、アメリカ経済の行方=藤井まり子

【関連】消費増税でデフレ低成長経済は継続する…日本の経済成長がなかなか進まないワケ=炎

image by: Wright Studio / Shutterstock.com

1 2 3 4

ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで』(2019年10月8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで

[月額660円(税込) 毎週水曜日]
●最新かつ普遍的なビジネスの成功原理と経済・金融を、基礎から分かりやすく説いて提供 ●時間がない、原理と方法の本質を知りたい、最新の知識・原理・技術・戦略を得たいという方に ●経営戦略・経済・金融・IT・SCM・小売・流通・物流を、基礎から専門的なレベルまで幅広くカバー ■新規申込では、最初の1ヶ月間が無料です。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー