fbpx

不動産は株価から2年遅れて下落する…日本の土地がピークアウトするのは2022年頃=吉田繁治

これからの東京の不動産価格

東京は1945年(戦後)の349万人から、1962年には1,000万人を突破し、2020年には1,355万人のピーク人口へと一貫して増えています(東京都庁の報告書)。2015年から全国が人口減になっても、東京の人口は減らなかったのです。

しかし、2020年から様相を変えます。846万人の生産年齢人口が、2060年には568万人と67%に減るからです(33%減)。これから40年間、毎年平均1%、生産年齢人口が減っていく時期に突入し、逆向きなることはない(1-0.67のマイナス40乗≒1-0.99=0.01)。移民の大量流入がない限り、これです。

政治的な配慮の少ない公務員が多い東京都総務局の推計は、他の人口推計より低い。2012年からの内閣府は、経済予想やGDPの集計では0.*ポイントの政治的な配慮が多い(課長が行う鉛筆舐め)。

2013年の住宅ストック数は736万戸です。世帯数は650万世帯です。空き家は81.7万戸(総住宅の11.1%)です

これからは、があります。東京の住民も高齢化したからです。東京には、他の都市より70歳以上になった団塊の世代が多い。

早ければ、オリンピックが終わる20年夏から、はっきりと下がるかもしれない(人々の気分の低下)。選手村も空くからです(1万人が一時的に宿泊)。上がったホテル料金も急落します。増えたレストランの売上も減ります。

首都圏の新築マンション契約率は、64%~70%台です(2016年~2019年)。19年10月は、消費税の2%上げのあとのため、契約率が42.6%に急落しています。近畿圏(大阪府4,009万円)の落ち込みはわずかですが、東京圏は大きい。6,000万円はすでに、価格コンシャスであるべき水準に上がっているからです。

2022年からの東京都の不動産は、
(生産年齢人口-1%×3倍)+{所得効果(2%-1%)}+{住宅ローン金利効果(0.5%-0.5%)}=-3%+1%=-2%、の下落過程にはいるでしょう。

毎年2%ずつ下がって行くのが中央値であるということです。

価格が上がった金沢の不動産を皮切りに、以上のように考えました。自分の地域の、長期不動産価格の予想に以下の公式を使ってください。

(地域の生産年齢人口減少率*%×3倍)+{所得効果(*%-1%)}+{住宅ローン金利効果(0.5%-0.*%)}:*に数値を入れるだけです。

日本の住宅価格全体が、低金利効果の上にのっています。0.5%の住宅ローン金利(35年フラット)など、信じられますか?住宅ローン控除(ローン残の1%を、所得税から、10年間、マイナスできる:最大40万円×10年:確定申告)をいれれば、実は0.5%のローンは実質、約0.5%のマイナス金利です。

続きはご購読ください

【関連】株価を動かすのはサプライズ…決算発表で見るべき、最も重要なポイントとは?=山本潤

【関連】日産、JT、タケダの高配当3社の違いとは?配当の背景から考える、最適な投資スタンス=若林利明

【関連】今年の相場は20、30代で約半数が勝ちを予想…2020年はAIやVRに期待【投資家アンケート】

image by: whitemt / Shutterstock.com

1 2 3 4 5 6 7

ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで』(2019年12月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで

[月額660円(税込) 毎週水曜日]
●最新かつ普遍的なビジネスの成功原理と経済・金融を、基礎から分かりやすく説いて提供 ●時間がない、原理と方法の本質を知りたい、最新の知識・原理・技術・戦略を得たいという方に ●経営戦略・経済・金融・IT・SCM・小売・流通・物流を、基礎から専門的なレベルまで幅広くカバー ■新規申込では、最初の1ヶ月間が無料です。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー