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「クリントン相手ならトランプが勝つ」アメリカ大統領選 票読みの結論=子貢

民主党クリントン vs. 共和党トランプ 選挙戦シミュレーション

それでは、民主党クリントン候補、共和党トランプ候補を前提に、選挙戦を占ってみます。

米国の大統領選挙は、州毎に割り振られた「選挙人団(Electoral College)」の争奪戦で、ほぼ全ての州が「勝者総取り」制度を採用しています。

選挙人団とは、各候補が予め提出した名簿で、総取り方式ですから勝者の名簿が全員採用され、当たり前ですが選挙人団は候補者に忠実です。

その総員は538名、従って過半数は270名ですが、この数字の算出方法は

上院定数(100名)+下院定数(435名)+首都ワシントン特別区(3名)=538名

という、至って簡単な代物です。

誤解されない様に願いたいのは、上下両院議員が選挙人団を構成する訳では無いこと、あくまで候補者が提出した名簿に掲載されている人物です。

それからワシントン特別区は、上院にも下院にも議員を送っていませんが、大統領選挙に限り3名の選挙人団が割り当てられます。

次に選挙人団の州別定数は、「上院2名+下院振り分け数」

上述のアラスカ州の場合、上院2名で下院1名ですから、同州の選挙人団定数は3名、対して最大州カリフォルニアは、上院2名に下院53名で計55名です。

もう一つ特筆すべきは、戦前から結果が見えている州が存在すること、例えば上記のカリフォルニア州は民主党の牙城「ブルー・ステート」、これに対しテキサス州(選挙人団38名)は共和党の金城湯池「レッド・ステート」です。

但し、「ブルー・ステート」に共和党大統領候補が乗り込む必要があるのは、身内(上下両院及び州知事)の選挙を抱えているから、やはり選挙の顔は大統領候補ですから、カリフォルニア州にも共和党候補が足を運びますし、テキサスにも民主党候補は赴くことになります。

地域別に色分けしますと、西海岸、五大湖周辺、東海岸の北半分が民主党の地盤、それ以外が共和党の地盤で、両者は概ね拮抗していますから、際どい州が激戦区(Swing State)となります。

ここで参考になるのが、2012年の大統領選挙です。

前回の選挙では、オバマ民主党候補が332名の選挙人を獲得したのに対し、ロムニー共和党候補は206名に留まり、オバマ圧勝が定説となっていますが、見方を変えればロムニー候補が善戦したとも言えます。

上述の通り、ロムニー候補はモルモン教徒、南部に多いキリスト教右派からすれば異端に属する人物に投票することへの抵抗感は尋常ならざるものがあったと推測されますが、それでも嫌々でも同候補に投票しました。

全米得票者数が、オバマ候補の6,200万票に対してロムニー候補が5,900万票ですから、意外と僅差だったことが分かると同時に、共和党支持者の党に対する忠誠度が高いことも、この数字から読み取れます。

だからこそロムニー候補は、南部諸州を概ね確保できたのですが、取りこぼしもあり、その最たるものがフロリダ州(同29名)です。

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