Suicaは「アグレッシブな顧客」が欲しい?
楽天にとってはよいことずくめの提携であったが、JR東日本にとってはどうだったのだろうか。
Suicaとしても、この提携には積極的だったと思われる。すでに触れたようにスマホでみずほなどと提携してはいたが、顧客層が合わないこともあり伸び悩んでいた。
Suica側とすると、もう少しアグレッシブな顧客を取り込みたいと願っていたのではないか。
Suicaの関係者にインタビューすると、以前から「楽天の顧客のような人たちが欲しい」という話をしていた。
楽天の利用者がどんな人たちかというと「ポイントへの関心が強く」「ネットに精通し」「スマホも得意」といった人たちである。
そういうリテラシーの高い人たちがSuicaの新しい顧客層として加われば、スマホを駆使して新しいサービスをどんどん使ってくれるに違いないと予想できるのだ。
そして、それはJR東日本が期待する顧客像にグンと近づく。
QRコード決済戦争はさらに過熱する
実際、5月には「赤いSuica(楽天カラーの赤)」としてコラボレーションを打ち出すことができたし、Androidだけとは言えSuica発行ができるから、インパクトは充分あった。
またiPhoneでも楽天カードでSuicaにチャージすれば楽天ポイントが貯まるので、とりあえずマニアの要求は満たすこともできた。
楽天とSuicaの連携は、今後、続々と新サービスを出してくるに違いない。QRコード決済戦争「第2ステージ」で大暴れして、大衆をあっと驚かせるだろう。
そして、両者の提携に刺激を受けた他グループもさらに知恵を出し、次の手を打ってくるだろう。今後の展開から目が離せなくなった。
<初月無料購読ですぐ読める! 7月配信済みバックナンバー>
※2020年7月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
・楽天ペイ×Suica陣営独走の勢い!(7/15)
・利用金額の25%がポイントとしてもらえる、マイナポイントとは?(7/1)
→いますぐ初月無料購読!
※有料メルマガ『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』好評配信中!ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。
- ニューノーマル時代のキャッシュレス(6/15)
- ポスト・コロナ時代にキャッシュレスはどう変容するのか?(6/1)
- コロナ騒動で一番得したのはあのカード!(5/15)
- 新型コロナ感染で笑うカード! 泣くカード!(5/1)
- 「出前ポイント」の大阪府~新しい取り組みをみせる自治体(4/15)
- ポイント還元事業の期間延長はあるのか?(4/1)
『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』(2020年7月15日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場
[月額880円(税込) 毎月1日・15日配信]
世の中すっかりカード社会になりましたが、知っているようで知らないのがクレジットカードの世界。とくにゴールドカードやプラチナカードなどの情報はベールに包まれたままですから、なかなかリーチできません。また、最近は電子マネーや共通ポイントも勢いがあり、それらが複雑に絡み合いますから、こちらの知識も必要になってきました。私は30年にわたってクレジットカードの動向をウォッチしてきました。その体験と知識を総動員して、このメルマガで読者の疑問、質問に答えていこうと思います。ポイントの三重取り、プラチナカード入会の近道、いま一番旬のカードを教えて、などカードに関する疑問にできるだけお答えします。