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ウナギ稚魚、和牛遺伝子…「不正持ち出し」で日本の財産が失われている

ニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」およそ60キロを香港に持ち出そうとした疑いで、男性7人が関税法違反で逮捕された。朝日新聞日本経済新聞NHKなどが報じた。ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されており、市場価値が高いことから「白いダイヤ」とよばれている。養殖用の稚魚は高値で取り引きされ、特に中国や韓国での需要が高まっているというが、自らの利益だけを考え、日本の大切な財産をばら撒くような行為を決して許してはいけない。

狙われた「日本ブランド」

昨年3月には、日本の和牛の遺伝子を中国に持ち出そうとしたとして、大阪府の男性2人が逮捕された。男性らは、在日中国人などの仲介者が和牛農家と協力し、中国に送られていると述べていた。中国での和牛ニーズは高まっており、摘発しきれないのが現状で、流出を止めるは困難だろう。

真相は明らかになっていないが、2015年に北海道大学構内の畑で開発のために栽培されていた新種のじゃがいもが盗難被害に遭い、その翌週に韓国で新種のじゃがいもの特許が出願され話題になったこともあった。今年5月には、佐賀県が20年ぶりに開発した新種のいちご「いちごさん」の苗も盗難に遭ったため、外国に流出していないか心配である。ウナギの稚魚や和牛遺伝子などは、かけがえのない「日本の財産」。流出してしまった際の損害は計り知れない。

日本ブランドは、ほかの手口でも狙われている。「日本産」と誤解させるような偽物が出回っているのだ。たとえば、香港の高級デパートでは福岡県産の「あまおう」の偽物・中国産の「おまうあ」や、「千疋」と書かれた中国産メロンが販売されているという。

日本ブランドや財産を守り抜いていくためにも、より厳しい管理や罰則が必要だと考える。起きてしまったと見過ごすままではなく、早急な対応を求めたい。

Next: 「もっと厳罰にするべき」

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