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「金相場バブル崩壊」論者が見落としていること。真の上昇相場はこれからだ=江守哲

米ドルが弱くなるのは必然

コロナ危機により生じた莫大な債務が経済のマネーサプライを押し上げ、それが支出とインフレに拍車をかけるとの考えは、今後もメインシナリオになるだろう。いうまでもなく、米国はどの国よりも多くのマネーを供給している。そのため、米ドルは弱くならざるを得ないだろう。

また、市場はトランプ大統領が新型コロナに感染したことに、かなり敏感に反応している。これまでの投資戦略について、見直しを図る投資家も多いとみられている。再選を目指す1カ月後の大統領選に向けて、この状況はトランプ陣営にとって大きな痛手であることはいうまでもない。無論、これが民主党候補バイデン氏の勝利に向けた投資家の対応につながるだろう。

11月の米大統領選の結果判明が遅れ、選挙後の数日間、もしくは数週間、各国の株式や債券市場が混乱するリスクが当然のように意識されることになる。市場関係者は、トランプ氏の選挙活動が今後制限され、大統領選で勝利する可能性が低下するとの見方に急速にシフトしている。

市場のボラティリティの上昇に備え、ポートフォリオのリスクを減らし、ヘッジを増やすだろう。そうなれば、金への関心も高まらざるを得ないだろう。

金相場の気になるアノマリー

ちなみに10月の金相場は、従来からあまりパフォーマンスはよくない。しかし、11月から2月はきわめて高い上昇率になっていることが、過去データからも確認できる。

このアノマリーが今年も通用するかは明確なことは言えないが、10月に安値があれば、その後の上昇を想定しながら買いを検討するのもよいだろう。

とにかく、大きな押し目を逃さないことが、今後の金市場への対応において最も重要といえるだろう。

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本記事は『江守哲の「投資の哲人」〜ヘッジファンド投資戦略のすべて』2020年10月5日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、バックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した米国市場日本市場為替、原油各市場の詳細な分析もすぐ読めます。

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image by:corlaffra / Shutterstock.com
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江守哲の「投資の哲人」〜ヘッジファンド投資戦略のすべて』(2020年10月5日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。

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