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コロナ禍のリゾマン詐欺に騙される人々。「テレワークに最適」売り文句、ワーケーション破産でリゾートマンションの腐動産化が社会問題に=姫野秀喜

2. 一都三県のうち東京以外の三県はあまり変わらず

一都三県のうち東京以外の三県(埼玉県、神奈川県、千葉県)はどうなっているかも見てみましょう。

下表は埼玉県、神奈川県、千葉県の2020年、2019年の転入超過数です。

この表で前年比の減少幅が大きいと思われるところを赤点線の枠、増加幅が大きいと思われるところを青点線の枠で囲んでいます。

埼玉県では4月~7月、神奈川県では4月、5月、7月にかけて、前年よりもやや純転入者数が少ない状態であったことがわかります。

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それに対し千葉県は、4月こそ前年比で減少したものの、5月以降は転入者が大きく増加していることがわかります。

これは東京からの転入者もありますが、4月に転入できなかった人が5月以降に転入してきたというのも理由の一つだと考えられます。

地方移住やワーケーションは流行っていない

では、三県のそれぞれの純転入数を各県の人口比で見比べてみましょう。下表はそれぞれ埼玉県、神奈川県、千葉県の転入超過数人口比率です。

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この表を見ると千葉県の関しては、2019年8月が0.003%だったのに対し、2020年8月には0.027%と9倍に増加しており、ややコロナ禍による転入超過数への影響を見て取れるかもしれません。

とはいえ、各県の人口比で0.01~0.05パーセント程度、累計でも数千人から1万人程度の話です。累計1,750万人を超えたという鬼滅の刃の劇場動員数に比べるべくもない人数です。

これほど少数の移動者数しかいないわけですから、コロナ禍での地方移住やワーケーションが流行しているというには程遠いのではないでしょうか。

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