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中国で拡大する育児市場、今後は「3人目出産容認」へ。親の年齢で消費動向に差、日本の子育てに影響も?

中国の「一人っ子政策」は2010年代に撤廃され、国内全夫婦が2人目の子供を授かることができるようになりました。さらにここに来て少子高齢化が急速に進んでいることから、3人目の奨励政策を検討する動きが出ています。今回は、中国で拡大を続ける「赤ちゃん消費」のトレンドを解説します。(『『中国ビジネス自由研究所~中国株・中国ネタで儲ける~』

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※有料メルマガ『中国ビジネス自由研究所~中国株・中国ネタで儲ける~』2021年6月27日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:中国ビジネス自由研究所
世界第2位の経済大国である中国は、地理的にも近く、少子高齢化社会の日本が無視できない巨大マーケット、ビジネス・投資で儲けるうえで有望なマーケットです。皆さんのビジネスや資産にプラスの影響を与えられるメルマガを発行。著者は過去、大手投資会社にて、中国人投資家向けの投資アドバイザーとして従事。中国へ2度留学(①中国語語留学、②経営学修士MBA留学)、中国政府公認 中国語HSK6級・HSKK(口述試験)高級合格

中国「お母さん・赤ちゃん市場」の消費トレンド

今回は、お母さん・赤ちゃん市場について見ていきたいと思います。

皆さんご存知の通り、日本は超少子高齢化社会ですが、中国においても少子高齢化が進んでいます。一方で、中国の急速な経済成長と共に、お母さん・赤ちゃん市場においても、消費トレンド等に変化が見られます。

中国は政策的にも、過去には人口増加に歯止めをかけたいと考え「一人っ子政策」が導入されましたが、2010年代に撤廃。国内全夫婦が2人目の子供を授かることができるようになり、最近では、少子高齢化が急速に進んでいることから、3人目の奨励政策を検討するという動きになっています。

新生児の減少に歯止め。中国の出生を取り巻く環境は?

中国の出生数は年々低下しています。中国の統計を取りまとめている国家統計局によると、中国の出生率は低下傾向を続けており、人口出生率は1,000人あたり10人に近づいています。

2019年中国新生児規模は1,465万人(2016年では1,786万人)、人口あたりで換算した人口出生率は10.48/1,000という数字になっています。

第2子の出産に伴い、新生児に占める第2子の割合が大幅に増加し、新生児の減少傾向に一定の歯止めがかかりました。

<政策>

第2子の出産が自由化され、一部の地域では出産を奨励するために補助金政策が導入されました。

また、お母さんと赤ちゃんに対する安全保護を強化するため、安全行動計画が導入されており、「中国健康2030」の計画では、家族が科学的に妊娠して健康な命を育てることを積極的に指導しています。

<経済>

母子手帳など、お母さんと赤ちゃんに関する製品が注目を集めています。全体的には、消費水準の向上と可処分所得の増加に伴う市場の全体的な向上が、ママ・アンド・ポップ市場の発展に寄与しています。

<社会>

科学的な根拠に基づいた子育て、質の高い子育てを志向するお母さんが増えており、子育てに求められる基準がグレードアップしています。

<テクノロジー>

テクノロジーの深化により、お母さんを対象とした、ライブストリーミングや有料相談など、コンテンツ形態が多様化・充実化しています。

今後、5G・ビッグデータ・AI技術などの活用により、より効率的で洗練化されたサービスが世に生み出される可能性があります。

次に、お母さん&赤ちゃん関連商品・サービス市場の市場規模について見ていきましょう。2020年には、3.25兆元(約55兆円)と試算されており、成長率こそ鈍化傾向にあるものの、規模の面では、毎年拡大を続けています。

Next: 中国のお母さんにはどんな特徴がある?年代ごとに異なる消費動向

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