人気の北海道土産「生キャラメル」で知られる花畑牧場が、寮の水道光熱費を巡って対立しているベトナム人従業員らを“雇い止め”する方針だと判明し、大きな騒動となっている。
報道によるとベトナム人従業員は、それまで7,000円だった寮の水道光熱費が一方的に値上げされ、最終的に約1万5,000円とされたことに抗議し、38人で事実上のストライキを敢行。それにより値上げは解消されたものの、牧場側は実質的な雇い止めを意味する「契約期間満了通知書」を40人に通知。また、ストを主導した4人には各50万円の損害賠償を請求したという。
花畑牧場の社長を務めるタレントの田中義剛氏は、今回の“雇い止め”に関して、40人のうち17人は契約満了の自主退職で、23人は新型コロナの影響による生産ライン合理化のためだと説明し、「話し合いの上で契約満了を通知した」と話しているという。
SNS上は花畑牧場に批判的な声が多数
技能実習制度などを利用して日本に来て働く外国人は、今や当たり前の存在となりつつあるが、いっぽうでその待遇の劣悪ぶりが問題となることも多々あり、最近では岡山市の建設会社でベトナム人従業員が、約2年間にわたって職場で暴行を受けていたことが判明したばかりだ。
報道によるとそのベトナム人従業員は、建設現場や社内で日本人の同僚から、ほうきで体をたたかれる、建設資材を投げ渡される、安全靴で胸を蹴られる、先のとがった工具で足の裏を刺される……などといった数々の暴行を受けていたとのこと。さらに、それらの暴行がもとで医療機関を受診した際には、上司から「勤務中のけがではなく、自転車に乗っている時に転んだことにしろ」といった“隠蔽指示”もあったというから、まったくもってとんでもない話である。
SNS上からは「日本の恥」といった批判の声が多くあがる事態となったこの件。これらの暴力行為が明るみになったことで、出入国在留管理庁などはこの建設会社に対して今後5年間、技能実習生の受け入れを停止するという処分を下すことに。さらにその後、今週22日には建設会社の従業員や元従業員に対する傷害や暴行容疑の告発状が、岡山県警に提出される事態にまで至っている。
今回取沙汰されている花畑牧場の件では、さすがに岡山のケースであったような暴力沙汰までは報じられていないものの、毎月徴収の水道光熱費を昨年10月から今年1月の短期間で段階的に2倍以上もアップしたうえに、抗議やストを行ったベトナム人従業員を“雇い止め”に。さらにスト主導者には損害賠償まで請求しているとあって、SNS上では「田中義剛、鬼だな」「ドス黒すぎるだろ」「やっぱりクソだな」などと、花畑牧場側の対応を批判する声がほとんどといった状況だ。
田中義剛、鬼だな。こんなひどい話を聞かされたら、2度と買うかって人も出てくるだろうに/ストを実施したベトナム人に200万円請求 生キャラメルの花畑牧場:朝日新聞デジタル https://t.co/GdDlVwouV0
— ガイチ (@gaitifuji) February 24, 2022
ストを実施したベトナム人に200万円請求 生キャラメルの花畑牧場(北海道中札内村、田中義剛社長):朝日新聞デジタル https://t.co/K6bfTQUTDp いきなり水道光熱費を倍以上に値上げし、抗議ストを受けて撤回するも全員解雇と報復訴訟……花畑牧場、ドス黒すぎるだろ。
— 佐藤哲朗(nāgita) (@naagita) February 24, 2022
ストを実施したベトナム人に200万円請求 生キャラメルの花畑牧場:朝日新聞デジタル https://t.co/YVS5nGeoSd 田中義剛の胡散臭さが嫌でこのブランドのものは買わないのだが、まぁそういう連中で「やっぱりクソだな」という感想だけが残った。ボイコットすべきブランド。
— ますやま (@askrec) February 24, 2022
丸亀製麺と同じく地元民からの評判は散々か
このように“大逆風”といったところの花畑牧場だが、そもそも以前より地元である北海道民からは、あまりイイ印象を持たれていないのが実際のようだ。というのも、社長である田中義剛氏が青森県出身なのにかかわらず、生粋の道産子のような顔で商売をし、いわゆる北海道ブランドを利用する形で大いに儲けているところが、相当苦々しく思われているようなのだ。
道民に嫌われる理由第一位は、
田中義剛は青森県民のくせに、道民みたいなツラして金稼いでてムカつくんだよ。
と、一定数の道民は思ってる。私個人としては、花畑牧場のお菓子はずっと前から量が少なくて、2袋買って通常の一袋分位しか入ってないから買わないと言う意見である。 https://t.co/0rINzBwDnD
— こめたそʕ´(ᴥ)`ʔ (@kometasosan) February 25, 2022
花畑牧場の鬼畜の所業が話題になっているが、田中義剛は生粋の道産子ではなく青森県民だという事はハッキリ言っておきたい。青森を悪く言うつもりはないが、道産子であいつを好きな奴なんかいない(あつお調べ)。
— あつ泉アズアットホッス (@PunkyBloodfield) February 24, 2022
この手の話といえば、最近あった出来事で思い返されるのは、今年1月頃に話題になった香川県民による「丸亀製麺」への冷ややかな視線である。
発祥が兵庫県にもかかわらず、“丸亀”という香川の地名を冠し、あたかも讃岐うどんの代表格といった振る舞いをしていることから、地元・香川県民のなかには白眼視をする方が多いという丸亀製麺。この話題と関連する形で「香川県民にとっての丸亀製麺 北海道民にとっての花畑牧場」といったツイートが、つい最近SNS上で話題になったばかりで、これだけでも花畑牧場の地元民からの評価がいかほどかが窺える。
香川県民にとっての丸亀製麺
北海道民にとっての花畑牧場立ち位置が近いです。
田中義剛の方がフォースの暗黒面に落ちていますがw
丸亀製麺が「本場」香川で苦戦 県内残り1店舗に「地元のうどん屋が強すぎる」の声(J-CASTニュース)#Yahooニュースhttps://t.co/B8WeNgtMDD
— モーリス (@morris8315815) February 20, 2022
香川県民の丸亀製麺に対する思いと、北海道民の花畑牧場に対する思いは同じだと思ってる
— いしだまり (@ishidamari0510) February 20, 2022
さらに花畑牧場に対しては、北海道ブランドを利用しながらも、雇用などの面で地元貢献をあまりしていないのでは、という声も飛び出している状況。ちなみに花畑牧場のサイトにある会社概要を見ると、2021年3月現在で286名の従業員数を抱えているということだが、先述の報道によると同社では約2年前からベトナム人を雇用しており、現在135人が在籍しているということである。
花畑牧場、『北海道』を売りにしてるけど、結構な地元の人間を従業員として雇用してた工場を十分な事前告知せず閉鎖した(従業員は配置転換などほとんどされず解雇された)り、正直、道民からみても愛着持てる企業じゃないんですよね。
マスコミの使い方は上手だけど。 https://t.co/Uq27NpxGxL— どぐりん (@dogurin) February 24, 2022
まず義剛ビギナーの方は、なぜ花畑牧場に地元の雇用ではなくベトナム人従業員が多数いるのか、というところから思いを馳せてみましょう。
— ハトヤ (@nageyarism) February 24, 2022
今回の件に関して、田中義剛氏は一部メディアの取材に対し「示談するつもりはない」と話すなど、かなり強硬な姿勢。ストライキが労働組合結成前だったということで、ベトナム人従業員側の非を指摘する声も一部からは上がっているものの、とはいえ元々良くなかった花畑牧場の地元での評判が、この労使トラブルでさらに失墜してしまうことは避けられない情勢だ。
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