先の週末に東京ビッグサイトで開催された「デザインフェスタ(デザフェス)」の出展者から、佐川急便の対応が酷いとの声があがっており、大いに物議を醸しているようだ。
今回、デザフェス出展者として参加しましたが
佐川の対応が酷く、出品予定のガラス作品が駄目になってしまいました。
噂には聞いてましたが、佐川がこんなに酷いとは…経緯をメモ代わりに投稿します
(ダメになった ようせいさんは辛すぎるのでスタンプで隠してあります)#デザフェス55#佐川急便 pic.twitter.com/PzbWMkmZ9U
— ぼんちり@デザフェス J-323,324 (@222Bonchiri) May 23, 2022
なかでもSNS上で大きな反響を呼んでいるのが、ガラス製の作品を出品しようとしていた方による一連のツイート。自ら梱包し佐川急便で配送した荷物を会場で受け取ったところ、すでに段ボールは複数の穴が開いているなどボロボロ状態。中を開けると作品の一部が粉々に割れていたといい、さらにひび割れまでいかなかったものの細かな傷が認められた製品が多く、売り物になったのは用意したものの半分ほどになってしまったという。
いっぽうで、集荷の際も指定時間に受け取りに来なかったとのことで、さらにトラブル発覚後も佐川急便側から約束した折り返しの連絡が来ないなど、不誠実な対応に終始したとのこと。ツイート主は「噂には聞いてましたが、佐川がこんなに酷いとは…」と怒りが冷めやらない様子のようだ。
根強い佐川急便へのネガティブイメージ
年に2回、東京ビッグサイトで開催されているデザフェス。オリジナルのアート作品なら無審査で誰でも出展が可能という間口の広さで人気を博しているイベントだけに、今回も多くの方が自らの作品を出展していたようだが、先述の方と同じように佐川の対応に不満を持つ向きは少なくないようで、なかには誤配送のため、荷物が会場に届かなかったという酷いケースもあった模様だ。
デザフェスで一箱だけ中見バキバキで届いて、即日佐川に連絡送ったけど未だに連絡がつかない状態😢
(画像は梱包解いた状態です)
ガラスの皿の真鍮製の足も折れてたし什器も壊れてた😭 pic.twitter.com/aNnmqFwavc— 1125号室🎪デザフェスN-145.146 (@room_1125) May 24, 2022
今回のデザフェス、佐川の対応確かにかなり酷かった。段ボールべこべこだったし、荷物が届かないとか遅れてる事例も結構あったみたい。
一箱あたり仕分け料別途2000円取られて、あれはないだろう。— nagomi koubou (@nagomikoubou) May 24, 2022
私も #デザフェス55 に出展して同様の被害がありました
箱は見るからに変形して開けたら案の定です
ディスプレイに使う予定だった足つきのガラス製皿はバラバラ
ハーバリウムの作品は、アルミキャップ部分が傷だらけで1部陳列出来なくなりました
イベントを楽しみにしてた気持ちも壊れたよ😭#佐川急便 https://t.co/MOKm7jImZT pic.twitter.com/qajPtdhxWk— Spicaful@ドッキー (@0827yk) May 24, 2022
#デザフェス55
◆ブース : B-169
◆ 5/21(土)
佐川急便の誤配送で荷物が会場に届かず、参加出来ませんでした。作品は引き続きeBayhttps://t.co/c9O7RD6cK1
minnehttps://t.co/5TyDIRVeOm
で販売I couldn’t join in this event in Japan, because the delivery company lost my luggage 🙁 pic.twitter.com/7rdpfGBtok
— chop pop (@chop_pop) May 21, 2022
いっぽうで、そんな声に対するものとして結構多いのが「佐川急便はそんなもんだ」といった意見。
RTしたデザフェスでの荷物送付業者さんの話だけど。
今回の佐川に、何年か前のWF指定のプ〇スカーゴサ〇ビス、個人的には(被害は小さいが)ヤマトもそうなんだけど、全ての宅配システムは「そういうものだ目線」で見ておくことが重要かなと思ってる。
一番安心な自分の手から離れるんだから。>>>— YATUKI (鋼鉄飯店) WF2022夏 7/24 (@_YATUKI_) May 24, 2022
パソコン業界の人間としてですが、もう25年前から「佐川急便はダメ」「佐川だけはNG」「佐川以外ならなんでもいい」というユーザーが多いので、変わってないしこれからも変わらないでしょう。少なくとも精密機械の輸送で使いたくない。 https://t.co/XKmgXvw3eb
— FOX-兄貴 (@foxaniki) May 24, 2022
“荷物の扱いが雑”だといった佐川へのイメージは相当昔からあったうえに、実際過去には佐川の配達員らしき人物が、荷物や台車を手荒に扱っている様子が録画された映像がYouTubeで公開され、後に佐川急便サイドが「弊社の従業員で間違いありません」と認めて謝罪するという騒動も。
ちなみにその騒動は2016年の出来事と、気付けばかなり以前の話となっているのだが、今もなお取沙汰されてしまうように、一度ついてしまったネガティブなイメージはなかなか払拭されないようである。
このように、割れ物など丁重に扱って欲しい荷物を送る際は、できるだけ佐川は避けるといった声も少なくないものの、今回のデザフェスに関しては佐川急便以外の運送業者が利用できない決まりとなっていた模様。それだけに一部からは、佐川を指定したデザフェス主催者の責任も問う声もあがっているようだ。
苦情殺到で佐川撤退ならデザフェスの今後は…
とはいえ、今回の件でネット上は佐川批判が大勢を占めていると思いきや、決してそうではない模様。取沙汰されているのは、梱包に使われていた“Amazonの箱”だ。
ネットショッピングを頻繁にする方ならお馴染みの矢印のマークが入った段ボールだが、お世辞にも頑丈とは言い難い強度。ゆえに、それを再利用しているのがそもそも間違いだというのだ。さらに荷主はどうやら金属製のパイプとガラス製品を同梱していたようで、そういった点も含めて「梱包が雑」だというという見方はかなり多いようだ。
・最初から破損した段ボールで搬入
・アマゾンのペラペラ段ボール使用
・段ボールのサイズに合ってない鉄パイプ入れてる
・重い鉄パイプをガラス製品の上に乗せてる
・ガラス製品裸で入れてそう(推察)デザフェス初出展だったのかな。佐川の対応はともかくこの梱包は役満だから何入れても破損する https://t.co/9WbtvjRqCp
— 終日のたり (@h_notari) May 24, 2022
段ボールの薄いAmazon箱で梱包してる事(箱強度に対して重量オーバー)、割れ物と鉄のパイプを同梱してる事、割れ物注意シールが貼られていない事等の梱包不備を棚に上げての佐川下げはいかがなものかと。 https://t.co/3fg6s2VM1w
— アカハ@相模国 (@xxakahaxx) May 24, 2022
デザフェスの荷物破損流れてきたけど、佐川の対応が悪いとしてもこれはちょっと梱包がひどすぎて擁護無理…Amazonの箱とか強度カスだから使う時点で論外だし…
あと集荷時間とか配達時間は努力であって必ず満たされるものじゃないし…— あるまげ (@aru_mage) May 24, 2022
さらにSNS上では、今回のような苦情が相次ぐようなら、この手の配送業務から佐川急便が手を引く可能性もあるのでは……といった危惧も浮上している。というのもデザフェスに関しては、過去にヤマト運輸や日本郵便も宅配便搬入の指定業者として名を連ねていたようなのだが、すでに撤退してしまっており、残ったのは佐川急便のみというのが今の状況だというのだ。
みんな忘れたのかね? デザフェスもだし他の催事(たとえばコミケット)も、佐川というかSGムービングの『催事・イベント配送受付サービス』におんぶにだっこというか、他社はもう逃げた後だぞ? 佐川が撤退したら大型催事での宅配搬入の道がたぶん完全に閉ざされるのよ? 何考えてんの? 死ぬ気?
— ktgohan (@ktgohan) May 24, 2022
昔から精密機械でも佐川の扱いは雑なので有名だけど、デザフェスは郵便局やクロネコも手を引いた案件のはずなんだよな。
こういう人がいるから多分佐川も手を引くでしょう。
そうなると次は西濃かな? https://t.co/gjm63u8DxB— シュウ (@slife_x) May 24, 2022
もしも、今回のようなクレームがあまりにも殺到する事態を受けて、佐川急便が音を上げてしまい撤退するような事態にでもなれば……。これまでの経緯もあり他の大手配送業者が手を挙げることも期待薄で、そうなれば以後イベントとして立ち行かなくなる可能性も大。今回で55回目の開催だったというデザフェスだが、その人気の裏では静かに存続の危機を迎えているようだ。
Next: 「来年も佐川急便だけなら…」