ユーザーから復活を望む声があがっていたインターネットカフェ「快活CLUB」の名物サービス“朝の神ポテト”が、正式にサービス終了が決まったと発表され、大きな反響を呼んでいるようだ。
このサービスは、快活CLUBの無料モーニングの一環として“神ポテト”と称される細切りフライドポテトを提供していたもの。しかし今年1月下旬あたりから、原材料の輸入遅延などの理由でポテトの無料提供が休止になっていたという。
報道によれば、同社内では復活に向けて検討を続けたものの、原材料費や光熱費等の高騰が続くなか、サービス再開は困難ということで、やむを得ず終了の判断に至ったとのこと。今後、無料モーニングでは食パンのみを提供するという。
無料ポテト終了は“五輪汚職余波?”との声も
このところのフライドポテトを巡る話題といえば、あのマクドナルドでも昨年末から今年の初旬にかけて、フライドポテトの一部サイズが販売休止になったことが。
その際には、コンテナ不足などコロナ禍での世界的な物流網の混乱や、船便の経由地となるカナダの港の近くで起きた大規模な水害の影響、さらに航路上の悪天候などが重なったことが原因と取沙汰されていたのだが、恐らくは快活CLUBもほぼ同時期に同様の理由で、加工したジャガイモの輸入が滞ったことで、無料提供サービスの休止に追い込まれていたようである。
快活CLUBといえば、バリ島のリゾートをイメージしたという店内で、漫画やインターネットといった旧来からのネットカフェでお馴染みの機能だけでなく、カラオケやダーツ、ビリヤードなどの設備を整え、低価格で様々な娯楽が楽しめるところがウリとされているが、くわえて店内で供される食事に関しても、コスパが良く美味だとの評判が。
なかでもフライドポテトと食パンが食べ放題の無料モーニングは特に人気で、それを目当てに朝食時間帯に来店するユーザーも少なくなかったとのこと。SNS上でも「無限に食べて満腹で眠ってしまう」「ポテト補充されるたびに全部攫っていくモンスターに遭遇」などと、その人気ぶりが窺えるエピソードが多くあがっているところだ。
快活CLUBの神ポテトがついに終焉を迎えてしまったようです。漫画を読みに行ったのに、無限に食べて満腹で眠ってしまうという奇行は2度とできないのですね。
— かずのすけ (@housouXhousou) November 21, 2022
快活CLUBのポテト補充されるたびに全部攫っていくモンスターに遭遇したことある
— ぽほ (@rururucvhafe) November 21, 2022
それだけに、正式に無料提供サービスの終了がアナウンスされたことで、ユーザーの間からは「快活、嘘だよな…?」とショックを受ける声があがっているのだが、いっぽうで食パンの無料提供は今後も続くなど、快活CLUBによる他の無料サービスの充実ぶりに対しての好感もあって、こればっかりは仕方ないのでは……といった見方もかなり多い模様。
快活CLUB「朝の神ポテト」復活ならず…無料モーニングポテトのサービス終了が決定 「再開は困難な状況」(まいどなニュース)https://t.co/KRYh33m3xS
快活、嘘だよな…?— 湘南ペンギン (@shonanpen) November 20, 2022
快活CLUBのポテトがサービス終了になる件
正直、ポテトどころかパンも廃止でいいし、タオルの使い放題も無くしていい
なんならシャワーも金取っていいとすら思ってる
ただ!ソフトクリームだけは!ソフトクリームは存続させてくれ!
そして出来ればメンテナンス時間を固定してくれ!頼む!— みかみ (@AAA_minus) November 21, 2022
快活CLUBは意外にもAOKIホールディングスの事業だからね…五輪理事への贈賄で逮捕された青木会長の保釈金3億の犠牲になってまったのかもしれん
— 河合 (@jisatsu_sitai53) November 21, 2022
さらには快活CLUBの親会社が、紳士服量販店「AOKI」などを擁し、今年6月には一連の五輪不正疑惑で創業者ら複数名が逮捕されてしまったAOKIホールディングスであることから、3億円ともされる高額な保釈金のしわ寄せがいったのでは……といった説も浮上するなど、今回のサービス終了を巡っては様々な声が飛び交っているようだ。
ビジネスユースも取り込んで大躍進
今年5月には親会社のAOKIホールディングスが、ライバルチェーンの「スペースクリエイト自遊空間」を展開するランシステムを子会社化するなど、ネットカフェ業界のなかで今や“独り勝ち”といった状況の快活CLUB。
いっぽうで近年のコロナ下では、ネットカフェがテレワークのスペースとして利用されるケースが増加しているとのこと。快活CLUBでも、Web会議が気兼ねなくできる鍵付き完全個室を増やしたり、レシートに“快活CLUB”と印字しないようにして会社で清算しやすくする工夫をおこなったりすることで、そういった層を大いに取り込むことにも成功しているようだ。
さらにビジネスでの利用ということで言えば、急な出張でホテルが取れない際の宿泊先として、快活CLUBを利用しているという声も多数。シャワーにくわえタオルも無料で使える店舗が多いということから、部屋が狭いこと以外は特に不便に感じることはないというのだ。
快活CLUB「朝の神ポテト」復活ならず
トーストがまだ無料というだけでも凄いけどね。
自分は快活CLUBのサービスが好きです。
店舗によりますが、シャワー無料(タオル・シャンプー完備)もあるし、急な出張でホテル取れなくても快活を利用します。飯旨いし。なので出張先付近に快活があるか検索します— EGOIST (@GGF_001_Egoist_) November 21, 2022
鳥取、島根の長期出張でかなりお世話になりました。
あのポテトは何で無料!?ってくらい美味かったからなぁ…快活CLUB「朝の神ポテト」復活ならず…無料モーニングポテトのサービス終了が決定 「再開は困難な状況」(まいどなニュース)#Yahooニュースhttps://t.co/PLawuNIzXi
— 質問に答え太郎 (@n0WvZSZFSZNWm96) November 21, 2022
このように、一人で暇つぶししたい層やカップルや家族連れにくわえ、ビジネスマンからの支持までも集めている快活CLUB。それだけにAOKIホールディングス内での立ち位置もここ数年で大きく変化したようで、店舗数では快活CLUBなどのネットカフェやカラオケ店「コート・ダジュール」といった娯楽部門の店舗数が、すでに同社の紳士服量販店の数を上回っているようだ。
もともとクールビズの普及などで、市場が収縮していたとされる紳士服業界。さらに先述の“五輪不正疑惑”によって、その企業イメージが大いに失墜したAOKIホールディングスとしては、その影響をほとんど受けることなく、逆に世間からの好感度が爆上がり中な快活CLUBなど娯楽部門に、今後はシフトしていきたいというのが同社の目算のようだ。
Next: 「今後も快活CLUBはすごい使うと思う」