マウスコンピューターの創業者で、株式会社MCJの代表取締役会長を務める高島勇二氏が、交際していた女性に対して暴言やDVを行っていたと一部週刊誌が報じたことが、大きな反響を呼んでいるようだ。
報道によれば、高島氏と女性は昨年まで約1年半にわたって交際していたとのことだが、その間に殴る蹴る、傘を振り回して威嚇といったDVを行っていたとのこと。また女性が録音していた音声も公開されているが、そこには「蹴っていい?」「顔なら関係ないでしょ」などといった、高島氏による暴言も収められている。
メディアの直撃に対して高島氏は、暴言を吐いたことは認めたものの、暴力は振るっていないと反論するとともに「カップルの喧嘩の範囲」と釈明。さらに女性のほうがむしろ暴れたり暴言を吐いてきたとし、「彼女はお付き合いを始めた時から、僕にたかるような人生を送っていたんですよ。僕が彼女を甘やかしすぎたのもあるかもしれない」と話したという。
自称・ロッカー発言にツッコミ多数
もともとは今年10月に、現役参院議員でもある暴露系ユーチューバー、ガーシー(東谷義和)氏の暴露によって明るみになっていたこの一件。その後、一部ウェブメディアが取り上げたのにくわえ今回の週刊誌掲載と、話題が徐々に拡散しているといった状況だ。
マウスコンピューターといえば、乃木坂46やマツコ・デラックスらを起用したCMなどの影響で、その知名度はかなり高いだけに、その創業者がまさか……とショックが走ったいっぽう、告発した女性が録音していたという“DV音声”の生々しさも衝撃的で、SNS上には「気色悪い」などの嫌悪感を示す声が多数。
さらに“DV音声”内の「舐めんじゃねえぞ、日本男児。日本の男っていうのはロックなんだよ。魂がすり減っても何をしようが、全力で生きてロックだ。ロックンロール」という高島氏の発言に対しては、「音楽の趣味が大変よくわかる」「日本男児とロックは両立しないだろ」などといったツッコミが殺到しているところだ。
「日本の男っていうのはロックなんだよ。魂がすり減っても何をしようが、全力で生きてロックだ。ロックンロール」と言いながら女性を殴るとか、音楽の趣味が大変よくわかる。おぞましい。 / “「蹴っていい?」「舐めんじゃねえぞ、日本男児」マウスコンピューター創業者、M…” https://t.co/FPTyUECBLm
— 深町秋生・「天国の修羅たち」3刷 (@ash0966) November 21, 2022
「うおぉ! 舐めんじゃねえぞ、日本男児。日本の男っていうのはロックなんだよ。魂がすり減っても何をしようが、全力で生きてロックだ。ロックンロール」
日本男児とロックは両立しないだろ
— こばかつ🇬🇧 (@k0bakatsu) November 22, 2022
気色悪いヤツ…「蹴っていい?舐めんじゃねえぞ日本男児。日本の男はロックなんだよ」マウスコンピューター創業者MCJ高島勇二会長の“衝撃DV音声” -2chまとめ- https://t.co/bPvjxLgUm6
— ms☆副業ブログ☆ (@matcannon09) November 22, 2022
配偶者や恋人など親密な関係にある相手、あるいは過去にそうだった相手からの暴力であるDVに関しては、実際に手を下さなくとも精神的に追い詰めるといった、いわゆる精神的DVも含め、世間からの視線は過去と比べても相当厳しくなっているところ。ただ、著名経営者による“DV・恫喝”沙汰ということでいえば、ここ近年は逆にかなり目立つといった印象だ。
その最たる例として記憶に新しいのが、日本マクドナルドなどで社長を歴任した経営者の原田泳幸氏が、自宅で妻に対してゴルフの練習器具で殴って逮捕されたという昨年2月の事件。その妻というのが、80~90年代に一世を風靡したシンガーソングライターの谷村有美さんだったこともあり、SNS上は大騒ぎとなり、結局原田氏は当時務めていた台湾茶の専門チェーンの代表取締役会長兼社長兼CEOを辞任することとなった。
さらに原田氏逮捕とほぼ同時期には、スポーツ用品販売大手「アルペン」の当時会長だった水野泰三氏が、出会い系で出会った40代女性の首を絞めて床に押し倒すなどの行為を働き、強制わいせつ致傷などの容疑で逮捕されるという出来事も。
原田氏はカリスマ経営者として、水野氏はアルペンを一代で業界大手に育て上げた名物創業者として知られる存在だっただけに、一時の感情で晩節を汚すこととなったとの見方も多かったこれらの事件。
ちなみにその後の原田氏だが、熊本市内にある健康食品の通信販売業「えがお」の最高経営責任者(CEO)に就任した模様。また水野氏は「当事者間で示談が成立した」として、今年3月にアルペンの代表取締役会長に復帰と、いずれもまさかの返り咲きに成功しているといった近況のようだ。
同じく恫喝で辞任した船橋屋社長との共通項
そんな原田氏と水野氏のケースに関しては、いわゆる昭和気質な団塊世代に特有のやらかし……といった見方も多かったわけだが、とはいえこの手の経営者による“DV・恫喝”沙汰は、今回の高島氏の件も含め、それよりも若い世代でも起きているといった状況。
実際つい最近も、くず餅で有名な和菓子店「船橋屋」の社長だった渡辺雅司氏が、自らの不注意で事故を起こした挙句、事故相手に対して理不尽にもブチギレてクルマを蹴るという暴挙を起こしたことが、大きな話題となったばかりだ。
江戸時代から続く老舗の和菓子店を、現代的な人事評価制度の導入や若手の抜擢などで、旧態依然な組織から脱却させたという船橋屋の渡辺氏。それに対してMCJの高島氏は、実家の衣類店が抱えていた4,000万円近い借金を、倉庫裏でのパソコン改造事業で数年のうちに返済したことを振り出しに、その後瞬く間に会社を躍進させ、ついには東証マザーズ上場まで果たしたということで、その辣腕ぶりはどことなく相通じるところも。
さらにいえば、渡辺氏は暴挙の一部始終が収められたドライブレコーダー映像のSNS上での大拡散、そして高島氏は交際女性のユーチューバーへのタレコミという、いずれも実にイマドキな経緯で悪事が晒される格好になった点も、かなり似通っているといえそうだ。
ちなみに渡辺氏だが、この件にくわえて社内における従来からのパワハラ体質も取沙汰されるに至り、最終的に船橋屋の代表取締役を辞任することに。いっぽうの高島氏だが、本人が「あくまで暴力はふるっていない」と弁明しているだけに、今後まだまだ揉めそうな雰囲気といったところのようだ。
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