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新興市場見通し:米金利動向に影響及ぼす重要イベント多数、IPOは2社

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■マザーズ指数は一時800pt回復

今週の新興市場は3週続伸。米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁が、行き過ぎた利上げが時間差を伴って経済に及ぼす影響に対して懸念を示したことが、市場にはハト派的と捉えられ、新興株には追い風が吹いた。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表され、参加者の大半が利上げ幅を縮小していくことに関して見解が一致していたことが判明すると、米10年債利回りが一段と低下する中、新興株の買いに弾みがついた。マザーズ指数は週末に一時4月8日以来となる800ptを回復したほか、東証グロース市場指数は1000ptを回復した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.37%であったのに対して、マザーズ指数は+2.18%、東証グロース市場指数は+2.21%だった。

時価総額上位銘柄は全般堅調で、上位20銘柄のうち週間で下落したのは、ANYCOLOR<5032>−4.9%、そーせいG<4565>−6.5%、M&A総合研究所<9552>−3.3%、サンウェルズ<9229>−5.0%の4銘柄に限られた。一方、28日付けで東証プライム市場への市場変更が決まったメドレー<4480>が+10.2%と上伸し、ほか、イーディーピー<7794>+11.9%、JTOWER<4485>+9.4%、BuySell Technologies<7685>+8.3%、ライフネット生命<7157>+8.1%などの上昇が目立った。週間騰落率ランキングでは、医療法人のマーケティングコンサルティングを手掛けるSBCメディカルグループ(横浜市)と業務提携契約を締結したWaqoo<4937>のほか、芙蓉総合リース<8424>とサーキュラーエコノミー推進事業創出に関する基本合意書を締結したアミタHD<2195>などが入った。

■米10年債利回りの低下基調に一服感か

来週の新興市場は神経質な展開か。今週末25日の米国市場では米10年債利回りが終値で3.686%と一段と低下した。10月下旬に一時付けた4.3%からのピークアウト感が鮮明になっており、金利の低下基調は引き続き追い風になりそうだ。

一方、来週末12月2日には米11月雇用統計の発表を控えている。前回10月分では、平均賃金の前月比での伸びが+0.4%と、9月の+0.3%から加速した。米IT大手の大幅な雇用削減の動きなども観測されているが、全体としては依然として労働市場の需給逼迫が続いているため、指標結果に対する警戒感は高い。その前の30日には米10月雇用動態調査(JOLTS)があり、求人件数が9月分からほとんど減少していなければ、雇用統計に対する警戒感から金利が反発基調に転じる可能性もある。

また、同日には米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されている。いまやパウエル議長はFRB内で最もタカ派な人物ともされており、米10月消費者物価指数(CPI)以降の金利低下・株高基調に水を差すような発言が出てくるかどうかが注目される。

マザーズ指数は先々週に52週移動平均線を超えたほか、今週末には一時800ptも回復しており、目先の達成感もある。こうしたタイミングで上述したような重要イベントを相次いで迎える中、手仕舞い売りなどが一時的に膨らんだとしてもおかしくはないだろう。12月半ばの新規株式公開(IPO)ラッシュを前に、徐々に換金売りなどが増えてくる可能性にも留意したい。来週は米長期金利を睨んだ神経質な展開を予想する。

個別では、今週に週間で下落となったANYCOLOR<5032>やM&A総合研究所<9552>、サンウェルズ<9229>に押し目買い妙味があるとみる。全て非常に好調な決算を発表している銘柄であるため、ANYCOLORは75日移動平均線までの調整を待ち、すでに25日線近くまで調整済みのM&A総合研究所とサンウェルズは押し目買い妙味がすでに出てきたと考えられる。また、プラスアルファ・コンサルティング<4071>は、今期の大幅増益見通しを提示した本決算発表後の株価上昇率が控えめと見える。好決算銘柄の中では出遅れ感があるとみて、押したところはチャンスと捉えたい。

ほか、来週は30日にウェルプレイド・ライゼスト<9565>、12月1日にはサイフューズ<4892>がそれぞれ東証グロース市場にIPOを予定している。

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