2023年の株価は上方向か
そして、これがどちらに行くかによって、つまりどのようなコンセンサスが形成されるかによって、株価の上下が決まる、ということになります。
コンセンサスはISMなどの数字もあって下方向のような気がしますが、私は米国のリセッションなど信用をしていません。カネがあまり、金利もインフレ率7%で政策金利が4%、給料も下がらない状態で凹むというのはにわかに信じられません。
やり過ぎたら、急落はするでしょうが、現在は、近年では昨年比変わらずでも、大きく売られている状態と一緒だと考えています。ここから下がるとリーマンとかコロナショックになるわけですが、そこまで弱い材料は見渡してもないので、たぶん、上方向だろうね、と思っています。
要は今年もドルと金利をしっかりと見て、そして去年や半年前、3か月前との比較に注意をしていれば大丈夫かな、と思います。
去年、大きくマーケットが盛り上がったのは2月24日のウクライナ侵攻と、10月のドル円だと思います。この時期に去年と比較していくら違うのかを分析するのが大事なことです。
2月24日、去年の株価は下がっていますが、これはドルの価格と金利の価格次第です。去年より安くなることはドルの場合、ありえますが、金利はないでしょう。となるとドル安が異常に進行をした場合、株価は急落ではなく、急騰する可能性もあるということです。この辺は、難しいので日々の解説で解説していこうと思います。
ともかく今年も、ドルと金利をいて、今年は過去と比較していくらの騰落があるかを見ればよい、というだけの話です。
なぜ年末年始に円高に行き、円安になったのか
これは去年も解説をしているのですが、これが年末年始の薄商いによって余計に増幅されただけの話です。
年末に、日銀が物価見通しを引き上げたというニュースがありました。
※参考:日銀、物価見通し引き上げへ 緩和修正圧力も: 日本経済新聞(2022年12月31日配信)
これは世界各国が物価目標を2%としている理由を、以前に説明をしたと思います。この理由は、たとえばアメリカが目標5%、日本が2%の場合、どちらにお金を預けるかの問題です。
皆さん当然、アメリカを選ぶと思います。そうなるとドル円は去年の150円のことになるような可能性があります。これを防ぐために各国一律に2%にしているのです。
日銀は世界各国で統一されている2%を、引き上げようとしているのが報道内容です。アメリカ2%、日本が5%になった場合、みなさんがどちらにお金を預けるかの問題です。
日本ですよね。これを行うと、円高に行く可能性があるということです。それで年末年始に円高になったのです。
しかし、冷静に考えてください。日本は物価目標2%を10年以上やってきました。ほとんど円安でくらいしか達成していない状況です。2%も達成できないのに、目標を上げるの?バカバカしくて聞いていられませんよね(笑)。それだけの話です。
だから、急速に戻ったのです。しかも薄商いに増幅されながら。
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