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メタ、2度目の1万人規模リストラで立て直せるか?社名まで変えたのに大失敗のメタバースは何がダメだったのか=今市太郎

メタ(旧フェイスブック)の業績が猛烈に悪化、昨年11月のリストラに続きほぼ同規模の追加1万人削減を近々に実施すると報道されています。結局、社名変更までしたものの会社がメタメタになっただけ…という厳しい指摘も出ているのが現状です。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)

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メタ、新たに1万人規模の人員削減

メタ(旧フェイスブック)の業績が猛烈に悪化しており、昨年実施した全従業員の13%とほぼ同等の規模の人員削減を近々に実施する旨の報道が飛び交いはじめています。

大量ジョブカットの大きな原因となっているのが景気減速による主力のネット広告収入が大幅減少していることですが、社名まで前のめりに変更してみせたメタバースビジネスがまったくうまくいっておらず、その領域で雇用した人材が削減の対象になるのはほぼ間違いのない状況です。

ネット上ではメタがメタバース事業自体から撤退するのではないかといった未確認情報もしきり飛び交っており、今回の人員削減報道を重ねてみるとまんざら嘘でもないのではという気がしてきます。

結局、社名変更までしたものの、会社がメタメタになっただけ…という厳しい指摘も出ているのが現状です。

ここ10年近く米国のテックジャイアント企業は完全に不滅の存在となり、莫大な資金を後ろ盾にどんな新規ビジネスに乗り出しても大成功間違いなしといった幻想が市場に広がりました。

しかし実際には収益の根幹はネット広告の死守にあり、それが崩れだすとコロナ禍に無理やり増員した雇用計画も簡単にとん挫することを市場に見せつけてしまった感があります。

「メタバース」はセカンドライフ同様に空振りに終わるか

メタバースと呼ばれる仮想現実の世界は依然としてゲームの領域では有望なプラットフォームとして認識されているようですが、仮想現実として独立させた世界になってしまいますと、市場としての拡張性は期待できず、20年程前に先行してスタートしたものの話題だけで終息してしまった「セカンドライフ」よりも話題にならない状況に陥っています。

ここ3年のコロナ禍では世界中にテレワーカーが溢れだし、会社の代わりにメタバースの中のオフィスに出勤してアバターを通じて同僚や上司ともコミュニケーションをとることで商品開発やサービス開発が可能になり、現実社会とシームレスな社会が短時間で構築される……という世界を期待した向きも多かったようです。

しかし今のところ、そういうダイナミックな動きは見られない残念な状況です。

リアル社会とつながる仮想現実空間が大きく展開すれば、それこそステーブルコインといった仮想通貨も自由に流通してまさに決済通貨として機能することになるのでしょう。

ところが、フェイスブックのときに持ち上がった「ステーブルコイン構想」もすでにどこかに飛んでいってしまったようで、この会社に残されているのはネット広告費激減で収益悪化という厳しい現実だけになりあります。

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