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岸田首相「外国人と共生」発言の薄っぺらさ。中東の“自国民が1割”は何の参考にもならない=今市太郎

30年以上も前から危惧されていたにも関らず自民党政権の無策と先送りによって、少子化・人口減少が統計にもリアルな数字として表れてきました。そんななかで岸田首相は「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と発言。外国人労働力の受け入れ、あるいは外国人の移民受け入れを示唆したともとれる爆弾発言を口にして、大きな物議を醸し出しています。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2023年7月30日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

岸田首相「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」

いまさら少子化対策といっても、成果が出るのはかなり先の話というお寒い状況ですし、岸田政権が繰り出してくる政策は本当に効果があるのか、クビを傾げるものばかりであるのが正直なところです。

30年以上も前から危惧されていたにも関らず実効性のある対策・政策をまったく打ってこなかった自民党政権の無策の先送りが、高齢化と人口減少で生産労働人口の漸減・劇的な少子化となって、人口統計の数字にとうとうリアルにその状況を示すようになっています。

そのネガティブインパクトは、我々が薄ぼんやりと考えていたものより遥かに深刻で、GDPの縮小と経済の縮減になって示現しはじめています。

そんななかで日常的に日本の未来などまったく考えていない岸田首相は、どこぞの側近官僚に勧められたのか知りませんが、人口減少を踏まえて「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と発言。外国人労働力の受け入れ、あるいは外国人の移民受け入れを示唆したともとれる爆弾発言を口にして、大きな物議を醸し出しています。

島国で独自言語のこの国は長く外国人を受け入れない歴史が仇に

日本は極東の島国で国土の面積も狭い割には、戦後人口が急激に増加し、他国の労働力の受け入れを行わなくても資源以外は自前で国の運営ができてきた非常にレアな国といえます。

とくに日本語以外は読み・書き・話すことができない国民は周辺国と比較しても劇的に多く、ある意味でそれが独自の文化を形成し、観光以外は外国人を長く受け入れない構造を維持してきたとも言える状況です。

地続きの欧州圏では、好むと好まざるとに関らず、外国人労働力や移民は常に一定程度入ってますから、そこから発生する問題に政治も常に直面することを強いられます。

本邦に関しては、国民のみならず政権を担当する政治家すらも、世界的に見てこの奇跡的な独立的島国国家をどう変えていくかが大きな課題になるのは言うまでもありません。

しかし外国人との共生社会の実現は他国にはないほど高い見えないハードルがあることもまた事実で、思い付きで言い出す言葉ではないこともよく理解する必要があります。

Next: UAEやカタールの「自国民が1割」という状況は何の参考にもならない

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