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四輪復活「ホンダ」上場来高値、快進撃は続くか?足元では好業績も“100%EVシフト”の愚策で袋小路へ=澤田聖陽

ホンダは8月9日に2023年4~6月期(第1Q)の決算を発表。営業利益は3,944億円(前年同期比77.5%増)となり、四半期ベースの過去最高となった。原動力の1つに四輪事業の急回復があるが、ホンダはこのまま安定成長に乗るだろうか?筆者は100%「EVシフト」という愚策が足をひっぱると見ている。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2023年9月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:澤田聖陽(さわだ きよはる)
政治経済アナリスト。国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。2013年にSAMURAI証券(旧AIP証券)の代表に就任。投資型クラウドファンディング事業を立ち上げ拡大させる。現在は、澤田コンサルティング事務所の代表として、コンサルティング事業を展開中。YouTubeチャンネルにて時事ニュース解説と株価見通しを発信している。

ホンダ、好業績で株価上昇中

9月6日、本田技研工業(ホンダ)の株価が一時前日比3%高の5,012円を付け、2007年2月の高値4,940円を上回った。その後も終値で株式分割考慮後の上場来高値を更新し、9月13日には5,061円を付けている。

本田技研工業<7267> 月足(SBI証券提供)

本田技研工業<7267> 月足(SBI証券提供)

このメルマガ このメルマガ では、以前からホンダについて定期的に書いてきた。

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かなり厳し目の書き方をしてきたが、ホンダへの期待の裏返しでもある。ホンダの2023年4~6月期(第1Q)の業績と将来戦略について記載していきたい。

四輪事業の業績が急回復

ホンダは8月9日に2023年4~6月期(第1Q)の決算を発表した。

売上4兆6,249億円(前年同期比20.8%増)、営業利益は3,944億円(同77.5%増)、税引前利益は5,149億円(同116.9%増)となっており、四半期ベースの営業利益は過去最高となった。

ホンダの事業セグメントは、二輪事業、四輪事業、金融サービス事業、パワープロダクツ(PP)事業及びその他事業の大きく4つに分けられる。(PP事業は汎用エンジン、電動パワーユニットなどの製造・販売事業)

第1Qの各セグメントの売上、営業利益は以下のとおりである。(括弧内の記載は2022年第1Qの数値)

・二輪事業:売上7,569億円(6,760億円), 営業利益1,435億円(978億円)
・四輪事業:売上30,313億円(23,281億円), 営業利益1,769億円(382億円)
・金融サービス事業:売上7,736億円(7,500億円), 営業利益695億円(788億円)
・PP事業及びその他事業:売上1,091億円(1,190億円), 営業利益44億円(73億円)

2022年第1Qと比べて、四輪事業の業績が大きく回復しているのが分かる。

Next: ホンダは買いか?四輪事業の急回復「3つの要因」とは

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