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自転車の交通違反、26年に“反則金”導入報道に「今すぐにでも」の大合唱。自転車利用者からは「歩道通行で反則金は違うやろ」との不満も

自転車による交通違反の取り締まりに関して、26年にも反則金が導入される見通しだと報じられたことが、大きな波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、新たな制度では従来までの赤切符のみの取り締まりではなく、青切符を交付して違反処理の迅速化を図るとのこと。対象は原付免許が取得可能な16歳以上で、反則とする違反行為は約115種類を想定。信号無視などの反則金は原付と同様に5,000~6,000円に設定されるとみられる。

警察庁は次期通常国会までに、これらを盛り込んだ道交法改正案の提出を目指すとのこと。自転車の反則金制度に関しては、周知期間を考慮し、施行時期を改正法の公布から2年以内とする見込みだという

「逆走」「信号無視」への取締り強化を望む声が多数

2022年における自転車が第1当事者または第2当事者となった交通事故の件数は、前年より若干多い6万9,985 件だったのだが、いっぽうで今年はというと、すでに11月までの段階で6万5,397件と、前年越えは確実なペースで推移している状況。

また交通事故全体における自転車事故の割合に関しても、2017年以降は右肩上がりで増加中。それらに歯止めをかけるべく、取締りを強化したいところではあるものの、従来までの赤切符を活用したものだと、警察と違反者双方に一定の負担がかかることもあって、起訴に至るケースも少ないなど、その効果を疑問視する見方も少なくなかったという。

そのことから、比較的軽微な違反は青切符でどんどん取締りができるようにしたいというのが、今回の法改正の狙いということのようなのだが、SNS上の反応をみると歓迎するといった意見が圧倒的で、なかには導入が予定されている26年ではなく「今すぐやれ」といった声も。

それだけ、このところの自転車の無法な走りっぷりに関して、思うところがあった人は多いということなのだろうが、なかでも取締まって欲しいとの声が多くあがっているのが「右側通行(逆走)」と「信号無視」のようだ。

クルマなどのドライバーから取締り強化への要望があがっているのは、車道の右側をクルマなどと逆走する格好で走る「右側通行(逆走)」で、なかでも交差点やカーブなどで自転車が右側通行で曲がってくるのが怖いとの声が多いよう。

いっぽうで、歩行者からも危ないとの声が多いのが「信号無視」。車道を走る自転車はその車道の信号に従うのが大前提なのだが、それをなぜか守らない自転車が異様に多いのが実情で、青信号の横断歩道を渡ろうとした歩行者が、信号無視の自転車とぶつかりそうになった……という話も、多々あがるところのようだ。

取締り強化に自転車利用者からは不満の声

このように、今やドライバーだけでなく歩行者からも白眼視されている存在ということで、自転車への取締り強化につながる「反則金」「青切符」の導入に対しては、賛成する意見が圧倒的といった状況なのだが、いっぽうで日頃から自転車に乗る側からは「歩道通行で反則金は違うやろ」といった声も。

歩道に「自転車通行可」の道路標識や道路標示があるなどの例外を除けば、自転車は車道を通行しなければならず、近い将来そんな歩道通行も反則金の対象に。

近年では、車道上の自転車走行スペースが白線で記されるようになったが、とはいえそれらはだいたい狭く、路上駐車などがあった場合には塞がれてしまうこともしばしば。

今後は自転車への取締り強化とともに、自転車が安心して走れるような環境整備も並行して進めて行くことが、ある意味では理想とされるが、とはいえ専用レーンの新設など、自転車が走れるスペースの拡充は、多くの道路において物理的に限界があるのが実際のところ。そのあたりの改善が一向に進まぬまま、歩道通行の自転車への青切符取締りも始まるとなれば、自転車利用者からの不満が爆発するといった展開も、今後大いに考えられそうだ。

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