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ギャンブル依存でドジャーズ解雇の“大谷翔平の通訳”水原一平氏。霜降り粗品推しとの意外な事実から早くも「生涯収支マイナス7億円君」との呼び名が

米・大リーグのドジャースが、大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏を解雇したというニュースが、大いに波紋を呼んでいる。

アメリカの複数のメディアによれば、大谷選手の代理人弁護士が「水原氏が違法賭博に関与したと明らかにした」などと伝えており、このうちロサンゼルス・タイムズは、水原氏が連邦捜査の対象となっている違法な「ブックメーカー」と呼ばれる賭け屋で賭けるために、大谷選手の資金を「大規模に盗んだ」と報じているとのこと。大谷選手の口座からこのブックメーカーに対して送金された額は、450万ドル(約6億8,000万円)にのぼるとの話もあるようだ。

ドジャース側は、日本のメディアに対して水原氏を解雇したことは認めたものの、解雇の理由については明らかにしていないという。

いっぽうで水原氏は20日夜の試合後、ドジャースのチームメートに対して、みずからがギャンブル依存症であるとした上で「すべて自分のせいだ」などと説明。さらに「翔平はギャンブルに全く関与していなかったということを知ってほしい。このギャンブルが違法だとは知らなかった」などと話したという。

移籍先の州ではスポーツ賭博が違法だった?

2012年より、プロ野球の日本ハムで外国人選手の通訳を務めていた水原一平氏。そこで水原氏は大谷翔平選手と出会い、2017年のオフに大谷選手が米・大リーグのエンジェルスに入団を果たした際には、自らもエンジェルスに移籍。大谷選手の専属通訳となった。

昨年オフに大谷選手ともにドジャースに移籍した水原氏だが、ドジャースから水原氏には通訳として年間年30万~50万ドル(約4,500万~7,500万円)の給料が支払われることになっていた模様

またそれとは別に水原氏は大谷選手との間に、大谷選手の年俸の約2%相当の報酬が支払われるという、個人的な顧問契約を以前から結んでいるという話も。大谷選手とドジャースの契約は、10年間で総額7億ドル(発表時のレートで約1,015億円)ということで、仮に上記の顧問契約が同じ条件で継続しているとすれば、水原氏にはトータルで20億円以上の大金が渡ることになっていたようだ。

このように通訳として異例の成功を収め、その知名度も高かった水原氏。20日にあったドジャースとパドレスとの24年のシーズン開幕戦では、ベンチの中で大谷選手と会話をしているシーンも、テレビの中継では映し出されていたのだが、その直後に水原氏が自らがギャンブル依存だと告白し、ドジャースを追われてしまうという、誰もが予想しない展開に。それだけにSNS上も、一様に驚きを隠せないといった反応がほとんどのようだ。

ちなみに水原氏だが、米スポーツ専門チャンネルESPNが伝えたところによれば、2021年から海外サッカーなどをはじめとしたスポーツへの賭博にハマっていたということだが、そのいっぽうで野球にだけは賭けていないとのこと。

というのもMLBでは、所属選手や審判、球団やリーグの役員及び従業員が、野球に賭けたり、また他のスポーツへ違法に賭けたりすることを禁じており、そのため水原氏は野球には賭けていないことを強調していたようだ。

ただスポーツ賭博自体に関していうと、米国の多くの州では合法化されているようなのだが、大谷選手が今シーズンより移籍したロサンゼルス・ドジャースのあるカリフォルニア州においては、オンライン賭博などは違法だとのこと。水原氏が語ったという「このギャンブルが違法だとは知らなかった」というのは、こういった州ごとの違法・合法といった扱い差によるものだった可能性も高そうだ。

霜降り粗品をフォローしていた水原氏

水原氏といえば、プライベートで焼き肉などの食事はもちろん、アミューズメントパークのユニバーサル・スタジオにも共に訪れるなど、大谷選手とは選手と通訳といった関係を超えた昵懇の仲であることは度々伝えられていたところ。

だが、その人となりはさほど知られておらず、それだけに彼がギャンブル依存症だったというのは意外も意外といったところだが、そのいっぽうでは“その予兆は以前から現れていた”といった声も。というのも水原氏、同じくギャンブル依存症だと目されているお笑いコンビ「霜降り明星」の粗品を、インスタグラムでかねてからフォローしていたというのだ。

水原氏のインスタアカウントは40万人強のフォロワーがいるいっぽうで、フォロー数は21日現在で282人。そのフォロワー相手も、プロ野球選手やその関係者や団体などがほとんどで、芸能人やタレントの類はほとんどいないようなのだが、そのなかになぜか粗品の名が。ちなみに粗品のインスタアカウントを見てみると、水原氏にはフォローをしていないようで、いうなれば水原氏が一方的にファンだったようである。

競馬をはじめとしたギャンブルで派手に負け続け、昨年末の段階では“生涯収支マイナス3億円くん”と自称していた粗品。いっぽう、今回の解雇劇によって水原氏に対しては、450万ドルというブックメーカーへの送金額から、早くも“生涯収支マイナス7億円君”との呼び名が広がりつつあるようだ。

もっとも、先述した大谷選手との個人的な顧問契約による報酬があれば、7億円のマイナスもなんとかなりそうなのだが、今回の件によってその関係性が継続されるかどうかは不透明といったところか。

水原氏のように、社会的にも経済的にも成功を収めた人物であろうとも、その沼にハマる可能性が大いにあり、最終的にはそれまで築き上げた地位や名誉も失いかねない事態をも招くという、いわゆる“ギャンブル依存症”の恐ろしさにも、恐れ慄く声が多くあがっているようだ。

Next: 「ギャンブル依存症の人の何が怖いって…」

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