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埼玉県知事が“高すぎ”と苦言を呈し批判殺到。給与水準“日本一”の越谷市に注目集まるも当の職員は「お金に困って」AV出演の副業で懲戒処分

職員の給与水準が全国の自治体でトップとなった埼玉県越谷市に対し、埼玉県の大野元裕知事が「給与水準の均衡が図れるよう、強く働きかけを行っていきたい」と、苦言を呈したことが大きな波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、国家公務員の給与を100としたときの越谷市の給与水準は103.3となっており、埼玉県内では4年連続で1位。また全国のランキングを見てもトップの数字となっているとのこと。実際、越谷市の職員と国家公務員の初任給を比較してみると、大卒は6,000円以上、高卒は1万円近くも上回っているという。

いっぽうで、越谷市の給与水準が高くなっているとされる理由は、ラスパイレス指数という給与水準を示す指数で比較しているためとされ、基本給は他の自治体と比べ高い反面、その他の手当ては他の自治体を大きく下回るという越谷市の給与制度の場合、この指数が高く出るのだという。

採用試験の倍率は約20年間で半減

総務省によるまとめによれば、2022年度の地方公務員の採用試験の倍率は5.2倍と、過去30年間で最低の数字になったということ。就職氷河期世代が新卒だった1999年度の倍率は14.9倍だったということで、それと比べれば、約20年間で競争率が半減以下となっている状況だ。

少子化はもとより待遇面などへの不満も大きな原因で、採用試験の受験者数が減っているという地方公務員。そんななかで、少しでも良い人材を確保するため、各地方自治体が頭をひねっているところ。

現に今回の越谷市の場合だと、初任給も国と同じだと職員が集まらないことから、やはり先述の通り高めに設定しているといい、さらに学歴に関係なく能力のある職員は昇格・昇給させるなどしているため、ラスパイレス指数が高めに出ているとのこと。

ただ同市の担当者によれば、給与平均で見ると他の自治体と比べても、さほど高くはないと主張しているようだ。

ちなみに、国家公務員と地方公務員の基本給与額を比較する指数として用いられることが日本では多い、このラスパイレス指数なのだが、各地方自治体としてはいわゆる“給与水準の適正化”という観点から、100に近づけることが理想とされているとのこと。

そういった意味合いから、大野知事は今回のような苦言を呈したようなのだが、SNS上ではこれを昨今のいわゆる“賃上げムード”に水を差すが如く発言であると捉える向きも多いようで、「官民力を合わせて賃金上げよう!って時に非国民すぎるだろ」「越谷より低いところを底上げしろよ」といった声もあがるなど、知事への批判が噴出しているといった状況のようなのだ。

越谷市職員によるエッチな副業も露見

いっぽう、実際に越谷市役所で働く職員らにとっては、他の自治体よりも多くもらえているといった意識はほとんど無い……といったようなことも、今回のニュースでは報じられているようなのだが、そのことを裏付けるようなある報道も注目を集めているところ。

というのも、越谷市の消防職員がこともあろうかアダルトビデオに複数回出演し、およそ25万円の報酬を得ていたことが露見。副業と信用失墜行為にあたるとして、22日付けで停職6か月の懲戒処分が下ったというのだ。

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ご存じの通り公務員は原則として副業が禁止されており、その決まりを破った各地の職員に対して懲戒処分が下ったという報道は、それこそ枚挙に暇がないほどなされているところ。しかし、それでも今回の消防職員は「車のローンなどがありお金に困っていた」ということで、AV出演の副業に手を出してしまったとのこと。

またその反面で、今回の件はいわゆる“匿名の”情報提供によって市側が知ることとなったと報じられているのだが、この手の情報提供は同僚からのタレコミが結構多いというのもよく聞く話。

禁止されている副業に精を出す者もいれば、それを羨みタレコミをする同僚もいるということとなれば、とにかくいずれも公務員としてもらえる給与の額に満足しているかどうかというと、推して知るべしといったところだろう。

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