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ドル・円・人民元 為替における米中の「蜜月」と日本の一人負け=栗原将

一方の中国は今何を考えているのか?

一方の中国。かつては、輸出企業が恩恵を受ける人民元安政策を進めていました。

これがアメリカから批判を受けていたのですが、潮目が変わったのが昨年夏の上海株ショック。上海株が暴落し、連れて起こったのが中国からの資本逃避です。

この頃は、日本時間で午前10時過ぎに発表される人民元レートにより、東証の株式やドル円も大きく揺さぶられていたのを思い出します。

中国の金融当局は、資本流出を抑えるべく、人民元を上げる方向に誘導しました。“平時”は「低めに誘導して輸出企業を支援する方向」だったのが、もはや“有事”となり、逆に「人民元高、ないし人民元が下がりすぎないようにした」というところですね。

この人民元高政策も“人為的”なものなのですが、アメリカがクレームを付けたというニュースは見ていません。

以前も書きましたように、為替は必ずペア通貨があります。米中だったら、ドル/人民元、となるわけですが、人民元が高くなれば相対的にドルは低くなる。これはアメリカにとっては非常に都合が良いことなのです。

今回、ルー財務長官が北京で、手放しの称賛をした経緯はこんなところだろうと思っています。為替において、当面、米中は完全に蜜月関係にあると言ってよろしいでしょう。

そこで割りを食わされるのは日本であり、実際にやられっぱなしになっているわけです。

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海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2016年6月9日)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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