「ジョーカー」としての投資事業
ソフトバンクの事業でジョーカーとなりうるのが投資事業です。
ソフトバンクが保有するアリババの株式価値は、当初出資額の20億円が今では6兆円の価値があります。世界を股にかけてインターネット業界を席巻しようとしている孫社長の手腕にかかれば、アリババと同じような企業をまた見つけられないとも限りません。
実際に、インドのオンラインショッピングモール運営事業者であるスナップディールに700億円の出資を行って筆頭株主になっています。アリババのように大きな成長をすることがあれば、ソフトバンクの価値にも大きな貢献をすることになるでしょう。
その他にも、インドや中国を中心として、インターネットを軸としたベンチャー投資を積極的に行っています。ベンチャー投資は当初投資金額としては微々たるものですから、仮に失敗したとしても、「金のなる木」を抱えるソフトバンクにとっては大きな問題ではありません。
最近大きな動きがありました。2月に最大5,000億円の自己株式取得を発表し、直近では投資資産であるアリババ、ガンホーの株式を売却し、1兆円以上の収入を得ることになりました。

ソフトバンクグループ <9984> 月足(SBI証券提供)
これは投資回収したものを一部は株主に還元するという意思表示ととらえられ、株主にとって価値が実現されるチャンスです。