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令和の米騒動の最中、ついに現れた“新米泥棒”。長期保存が可能な玄米を組織窃盗団が狙う?メルカリは転売米に盗難米も並ぶリアル闇市へ

米どころ新潟の上越市で、収穫されたばかりの新米の盗難事件が発生したことが大きな波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、盗まれたのは収穫したばかりのコシヒカリの玄米3袋、計90キロ。鍵がかかっていない作業小屋に保管してあったといい、最後に確認した9日夕方から10日朝にかけて盗まれたとみられるという。

コメの盗難被害は新潟県内では今年に入り初めてだということだが、警察は今後被害が増える可能性があるとして、生産者に対し保管場所の施錠の徹底や防犯カメラの設置など、対策をとるよう呼びかけているという。

市場に新米が出回るも相変わらず多い買い占め

実りの季節を迎えると、そのいっぽうで増えてくるのが農作物の盗難事件。

農林水産省による調査によれば、盗難に遭った作物を被害件数が多い順に並べると、もも、ぶどう、キャベツ、はくさい、りんご、といった順になるということで、実に多様な品目で被害が発生しているということだ。

そんななかで発生した今回のコメの盗難なのだが、盗まれた農家は保管場所を施錠していなかったということで、その重さの割にはあまり高値では売れないコメは、例年ならそれほど盗難の心配をされていない作物といったところのよう。

しかしながら、昨今は世を賑わすいわゆる“米不足”の真っ只中。9月に入り新米が出回るようになれば、長らく続いていたそういった事態が解消されるとの見方があったものの、依然として買い占めを行う者が絶えないようで、新米が店の棚に並んでもすぐに売り切れてしまうといった状況

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さらには価格のほうも、総じて前年より5割以上高い値段で売られているとのもあるなど、世間のコメへの飢餓感は全く変わっていないということで、それゆえに今回のような盗難事件も起きるべくして起きたといった状況のようだ。

今後は組織的なコメの窃盗が増える可能性も

とはいえ今回盗まれたのは玄米90キロ、30キロの米袋3つ分という、一般的な家庭でも数か月かければ消費でき、また盗むにしてもクルマがあれば一人で十分犯行が可能な量だったということで、折からの米不足でコメが入手できない者が、家庭で食べる用として出来心で盗んでいった可能性も高そうな状況。

しかしながら、SNS上では今後この手の米泥棒は続出するのではないかといった見方が圧倒的のようで、しかも家庭で食べるためでなく、メルカリなどを活用しての現金化目当ての犯行が増えるのではないかといった危惧も広がっているようだ。

このところ毎年のように発生している桃など果物の盗難だが、一晩に何千個単位で盗んでいくことから、組織的な犯行であることが濃厚なのだが、これが今後新米をターゲットにすることも考えられなくはないところ。

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実際、精米していない玄米なら1年程度は保存が可能ということで、盗む側としてもすぐに売り抜けないとダメになってしまう桃などの果物類と比べて、扱いがラクといったことも考えられるからだ。

すでにメルカリなどのフリマサイトなどでは、転売ヤーが出品したものとみられる大量のコメが思い思いの価格で売られており、SNS上からは「まさに闇市」といった揶揄する声も多くあがっているのだが、そこに従来までの転売米だけでなく窃盗米までが並ぶという、さらなるカオスな状況となるのは、もはや時間の問題と言えそうである。

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