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投資信託に手を出す人間は「情報弱者」か?私が感じた気持ち悪さ=午堂登紀雄

投資信託は少額から始められて積み立てもできるなど、ハードルが低く手軽です。しかし一般的に、何をやっていいかわからない、考えるのが面倒な人が買う商品だと感じます。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2017年3月13号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

博打や宝くじと同じ? 投資信託ビジネスのカモにならないために

私が「投資信託」に感じた気持ち悪さ

私は4年くらい前に、毎月分配型投資信託に400万円ほど投資したことがあり、その選別方法もこのメルマガでご紹介したことがあります。しかし結局、1年半ほどですべて解約してしまったのですが、その理由は2つあります。

1つは、FXでトルコリラが暴落したため補填のための資金が必要となったこと(苦笑)。

2つ目は、ある種の気持ち悪さがどうしても気になったからです。

資産運用をしようとするとき、投資信託を買おうとする人は少なくないと思います。確かに、少額の資金から始められるとか、積み立てもできるなど、ハードルが低く手軽な方法ではあります。また、個別銘柄の情報が入手しにくい新興国市場、日本人が買うには手間暇がかかるような未整備な環境の市場にもアクセスできるというメリットもある。

しかし一般的に、投資信託は何をやっていいかわからない人何をやっているのかわからない人考えるのが面倒くさいという人が買う商品だと感じています。

それはなぜか。私は事業家なので、やはり自分の判断と行動に「理由」や「根拠」を持ちたい。しかし投信を買うときは、「なんとなく上がりそうだから」「世間が注目しているから」となりやすい。

というのも、投信を構成する個別銘柄の「本来の価値」「価値と現在価格の乖離」「その乖離が将来修正される見込み」をあまり考えずに買ってしまうからです。しかしそれは博打か宝くじと同じで、そんなあやふやな理由でお金を出すことが気持ち悪いのです。

だから私は、不動産や太陽光発電所など、個別案件に戻りました。

【関連】「金持ちになる読書」vs「貧乏になる読書」何がそこまで違うのか?=午堂登紀雄

株式投資の成功者は、株価よりも企業が持つ価値に着目する

実際、株で億万長者になっている人は、投信ではなく個別銘柄で儲けています。彼らは株価よりも、むしろその企業が持つ価値に着目します。

そして、「この企業の本来の価値と、現在の株価には乖離がある。そしてこの乖離は、将来修正される見込みがある。つまり将来は株価の上昇が見込めるはず」という根拠を得る。そういう自信を持てるならば、あえて資金を分散させる必要はないでしょう。不透明なものに分散させるより、「上がる」であろう銘柄に資金を集中させたほうが儲かるからです。

もちろんその予測が外れることも多々あるものの、彼らはすぱっと損切りし、その理由を分析し、次の予測につなげようとします。それはたとえば、仕事で言うところの仮説検証サイクルと同じです。

では億万長者は資産を分散させないのかというとそうではなく、彼らの分散投資とは、そういう個別銘柄の組み合わせなのです。株にしろ債券にしろ金(ゴールド)や不動産にしろ、「これは儲かりそう」という個別銘柄を複数探し、その総体で分散しているということ。

Next: 価値ではなく価格しか見ていない…投資信託を買う人のダメな特徴とは?

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