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私がヘッジファンドマネジャーとして学んだ「少人数組織」運営の哲学=山本潤

あらゆる少人数の組織運営で当てはまる原則~他人を評価しない、責めない

ここまで書いたことは、あらゆる少人数組織の運営に当てはまる。我が子4人の子育てにも当てはまる。子育てとチーム育成は通じるものがあるのだ、と感じている。

規則正しい生活と食事は親の義務だが、子どもはたくさん遊ぶことが彼らの仕事といってよい。それが、ゲーム三昧の毎日であっても、全く構わない。ゲームに限らず、何かに没頭することは必要なことだからである。だから、親が「子どもが勉強しない」などと気をもむのは、甚だ、原則違反であり、子育てが上手くいかないのは当たり前だ。

親がガミガミいわなければ、親自身が気疲れしない。子どもに注意しないだけで、親の毎日が楽になる。子どもの将来が心配なのはわかるが、親が心配すれば、それが子どもに伝わる。むしろ、悪影響だ。「わたしの子どもなんだから、子の将来は絶対に大丈夫だ」とドンと構えておけば、子どもは安心して、すくすく育つ。

怒る親、注意する親。その費用は高くつく。効果もないのだ。子が悪いことをしたときも、「お前がそんなことをするはずがない」と子にいってやればよい。親が絶対的な信頼を自分においているんだと子どもが思ってくれれば、子育ては成功したといってよい。

この原則は、夫婦間でも同じだ。妻に完璧に家事を期待する夫は、原則がわかっていない。他人を評価してはいけないのだから。家事を期待する時点で、家事をしない妻を悪く評価してしまうだろう。それでは、評価される妻は、たまったものではない。

妻も夫が給料が足りないとか、失業したら困るとか、そういうことは夫にいうべきではない。お金がなければ、食べるものを節約できる。結果、ダイエットになる。健康になる。仕事がなければ、お金はないが、余暇が増えるから、イーブンだ。将来が心配なら、ウォーキングやジョギングをしたり、早寝早起きして、近所でボランティアでもして、世の中の深さを学べば良い。

組織運営の原則の話であった。さて、余裕を与え、社員が成長すれば、会社は儲けもの。社員が成長しなければ、給料を上げる必要がないので、会社は損ではない。

我がチームの話を少し。結果として、長期の固定されたチームで戦ってきた。ある同僚とは25年来、一緒に働いている。長い付き合いだ。こういうことが自分にとって、嬉しいと思えるのだから、もう、わたしも年ですな。

※今回の主張は、大組織運営や会社経営一般には当てはまりません。

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億の近道』(2016年9月1・8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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