なぜおでんは売れたのか?「消費マインドの変化」に着目
9月におでんが売れる理由は、消費者の消費マインドの変化が起こることにあります。
9月は残暑の暑さが残る月ですが、天候が不安定で気温が急に下がる時があります。一時的な気温の低下ですが、寒さを感じるので本能的に温かいものを食べたくなります。「寒いので温かいものを買って食べよう」という、消費者の消費マインドに変化が生じるのです。
これは、夏でもおでんが売れるのではないかという「逆転する」発想がなければ考えつくことができないといえます。
夏におでんを売るということは、時代の進展による消費者のライフスタイルの変化を敏感に察知した結果生まれた発想でもあります。
かつては職場や自宅にある部屋は必ずしも冷房が効いている環境下にあったわけではありませんでした。しかし、空調機の普及で今では冷房が効いた部屋で過ごすことは当たり前になりました。
こうした消費者のライフスタイルの変化を察知し、夏でも冷房が効いた部屋でおでんを食べるという消費者の嗜好は存在すると考えることができました。温かいおでんを買って持ち帰って、冷房の効いた部屋で食べるという新しいライフスタイルが生まれたのです。
おでんの例が示す通り、ラテラル・マーケティングの「逆転する」という技法は新たな価値を生み出すことができます。世の中の常識を疑い、逆転の発想で物事を見ることが大事であるといえます。
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『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』(2016年5月8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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