fbpx

ゼロリスクという愚。豊洲水銀騒動に見る危機管理の心理学=内閣官房参与 藤井聡

付録:水銀の環境指針について

日本の食品安全委員会は、人が一生涯とり続けることが出来る水銀の上限(暫定耐容一週摂取量)は、メチル水銀について2ug/kg体重weekだと定めています(ちなみに、この数値は、「妊婦の胎児への影響」を加味したものですので、かなり「安全側」の数値となっています)。
http://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html

これはつまり、例えば体重50kgの人なら、一週間あたり100ugまでは摂取しても健康被害はない、ということを意味します。

一方、人間は一日平均14.4立法メートルの空気を呼吸することを考えると(http://www.daikin.co.jp/naze/html/d_1.html)、体重50kgの人なら、その人が仮に妊婦であっても、1立法メートルあたり約1 ugの空気を一生涯吸い続けても、健康被害はない、ということになります(100/(14.4×7)=0.99)。

そして、今回地下空間で検出された水銀濃度は「1立方メートルあたり0.28 ug」ですから、仮にそれが全て「メチル水銀」であったとしても(実はそうでない可能性の方が高いですが)、「体重50kgの妊婦が、一生涯、この空気を吸い続けていても、母体のみならず、胎児にも影響がでない」ということになります。

もちろん、人はいろいろな食品から水銀を摂取するかもしれませんし、より体重の軽い方もいますから、そうしたこともそれも踏まえて国の指針は、「0.04ug」という極めて低い値に設定されているわけです。

【関連】豊洲新市場の地下室は、盛土よりも衛生的で安全である、という技術論=内閣官房参与 藤井聡

【関連】中国に工場を作って中国から輸入する「自殺パッケージ」で日本は壊れた=三橋貴明

【関連】「観光立国日本」の危うさ~爆買い中国人が銀座を見捨てた真の理由=施光恒

1 2 3 4

無料メルマガ好評配信中

三橋貴明の「新」日本経済新聞

[無料 ほぼ日刊]
●テレビ、雜誌、ネットで話題沸騰!日本中の専門家の注目を集める経済評論家・三橋貴明が責任編集長を務める日刊メルマガ。三橋貴明、藤井聡(京都大学大学院教授)、柴山桂太(京都大学准教授)、施光恒(九州大学准教授)、浅野久美(チャンネル桜キャスター)、青木泰樹(経世論研究所 客員研究員)、平松禎史(アニメーター・演出家)、宍戸駿太郎(國際大学・筑波大学名誉教授)、佐藤健志(作家・評論家)、島倉原(評論家)、上島嘉郎(ジャーナリスト/元「正論」編集長)などの執筆陣たちが、日本経済、世界経済の真相をメッタ斬り! 日本と世界の「今」と「裏」を知り、明日をつかむスーパー日刊経済新聞!

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらTwitterでMONEY VOICEをフォロー